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死水
「死水〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
死水の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
の悪い時はお前と、お前のお内儀《かみ》さんが出来たら、夫婦で看病でもしておくれ、
死水《しにみず》だけは取って貰いたいと思って」
勘「師匠、此の通り誠に子供同様....
「業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
うというは実におもいきや、今日《こんにち》三々九度の盃をすれば生涯《しょうがい》
死水《しにみず》を取合う深い縁、お前は来たばかりであるが少し申し聞けることがある....
「政談月の鏡」より 著者:三遊亭円朝
んな不自由もさせないから、お前を貰って堅い養子を貰いたいが、私の子に成って何うか
死水《しにみず》とって貰いたい、築地のお家主にも話を仕ようが、どうか得心して下さ....
「闇夜の梅」より 著者:三遊亭円朝
ればならないといえば、私には気に入らんでも、娘の好いた聟を取って其の若夫婦に私は
死水《しにみず》を取って貰う気だが、鳶頭何うだろう、と仰しゃるのだ、お内儀さんの....
「夫婦善哉」より 著者:織田作之助
種吉は男泣きした。親不孝者と見る人々の目を背中に感じながら、白い布を取って今更の
死水《しにみず》を唇につけるなど、蝶子は勢一杯《せいいっぱい》に振舞った。「わて....
「食魔」より 著者:岡本かの子
、まるで自分が食べでもしたような満足さで顔を生々とさしたではないか。そして自分が
死水を取ってやった唯一の親友の檜垣の主人は、結局その姪を自分に妻あわして、後嗣の....
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
此様の田舎育ちの野郎でも、唯た一粒者でございます、人間は馬鹿でございますが、私の
死水を取る奴ゆえ、母が亡りましてから私の丹誠で是までにした唯た一人の忰を殺すとい....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
は私が出迎えます」 飯「なに私が呼びましょう」 相「ナアニあれは私の大事な聟で、
死水を取ってもらう大事な養子だから」 と立上り、玄関まで出迎え、 相「孝助殿誠....
「松と藤芸妓の替紋」より 著者:三遊亭円朝
ないから、此の娘を請出して私の妹分に為たいというは、此の娘の様な真実者なら、私の
死水も取ってくれようとこういう考えなんだが、親類交際で身請を為てしまったからッて....
「霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
ら、譬え何んなに厳ましいたって、お父さまが塩梅が悪くなって、眼を引附ける時に来て
死水を取れば、誰が何と云っても貴方の家に極って居るから、腹の立つ事も有りましょう....
「入梅」より 著者:久坂葉子
くらし下さい。じいはひとりぼっちで死んでゆきます。故郷だって、誰もいやしません。
死水をとってくれる人もおりません。勿論、おはるに会いません。でも奥さま、これだけ....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
い」 正二郎の面前でこうコンコンと言いふくめ、また正二郎には忠義の代りに妾宅で
死水をとってあげていただきたいと頼んでやった。下働きの小女も一人つけて、ここに一....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
なオチョッカイをはたらくほど慌て者のコマ五郎じゃアありませんぜ。はばかりながら、
死水をとってあげる気持で、ジッと火を見つめていたんでさア」 「口は調法なものだな....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
、大そうちがう。彼女らには老後について一ツも約束されたものがない。 塩谷先生は
死水をとってもらえば、それで足り、それ故に菊乃さんを得ることによってすでに安定を....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
の兄の一人娘で、死ぬ時に私へ遺言して、汝の娘にしろってえから、私も彼にかゝって、
死水を取って貰うべえと思ってる只た一人の若草に、あゝ云う死に様をさせたは伊之助ゆ....