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「死生〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

死生の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
黄粱夢」より 著者:芥川竜之介
あなたの人生の執着《しゅうじゃく》も、熱がさめたでしょう。得喪《とくそう》の理も死生の情も知って見れば、つまらないものなのです。そうではありませんか。」 盧生....
或る女」より 著者:有島武郎
》として夢からさめた人のようにきっとなってさらに耳をそばだてた。 もうそこには死生を瞑想《めいそう》して自分の妄執《もうしゅう》のはかなさをしみじみと思いやっ....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
、今やお前たちに対する安全保証の任を抛棄するの已むなきに至った。 おん身らは、死生を超越せねばならなくなったのだ。だが感傷的になるまい。お互いに……。 われ....
食魔」より 著者:岡本かの子
。彼は少青年の頃まで、拓本の職工をしていたことがあるが、その拓本中に往々出て来る死生一如とか、人生一|泡滓とかいう文字をこの感じに於て解していた。それ故にこそ、....
続獄中記」より 著者:大杉栄
僕はまた、この「続獄中記」を、「死処」というような題で、僕が獄中生活の間に得た死生問題についての、僕の哲学を書いて見ようかとも思った。現に、一と晩夜あけ近くま....
爆薬の花籠」より 著者:海野十三
の房枝はどうなったであろうか。 あのおそろしい雷洋丸の爆沈事件にあい、房枝は、死生の間をさすらったが、彼女ののったボートが、うまく救助船にみつけられ、無事に助....
今昔ばなし抱合兵団」より 著者:海野十三
それ以来、私は人事不省となり、全身ところきらわず火傷を負ったまま、翌朝まで昏々と死生の間を彷徨していたのである。 4 それからまた十年たった。 今....
空中漂流一週間」より 著者:海野十三
」 と、キンチャコフは気のなさそうな返事をした。キンチャコフの方が、六条よりも死生を超越しているらしく見える点があって、「火の玉」少尉も少々|癪にこたえている....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
われて、生きている人というよりは、浴みしている昔の美女の大理石像を思わせました。死生を問わず、彫像であろうと、生きた女であろうと、彼女の美には変わりはありません....
潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
の乱舞が、四人の盲人には、いっこう感知できないのも道理であるが、いつかの日艇長と死生を共にしたこの室の想い出は、塗料の匂いその他になにかと繰り出されて、それにシ....
「生活」+「戦争」+「競技」÷0=能」より 著者:癋見鈍太郎
美しく戦い、美しく死に、又は殺すべく……人間性の真剣味を極度にまで発揮すべく……死生を超越して努力している。 ここに於てか、能は、戦争の真剣味以上に高潮したる....
妖怪学」より 著者:井上円了
わずというがごとし。これ音調上、苦の連想を避くるがためなるべし。また、世に病人の死生を知るの法あり。その方法は、その人の病を発したるときの年齢と、これにその発し....
妖怪玄談」より 著者:井上円了
たり。まず、その隣家に重病のものと軽症のものとの二名の病人あり。その重病のものの死生をたずねたれば、『死すべし』と答え、軽症のものの全快をたずねたれば、『不日に....
斎藤緑雨」より 著者:内田魯庵
分にヨリ多く浸っていた。緑雨の最後の死亡自家広告は三馬や一九やその他の江戸作者の死生を茶にした辞世と共通する江戸ッ子作者特有のシャレであって、緑雨は死の瞬間まで....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
遊戯、娯楽につきて、その最も盛んなるものは闘鶏の一事なり。鶏の足に刃物を結束し、死生を決するまで闘わしむという。宗教は概してヤソ旧教にして、寺院にはすこぶる広壮....