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死産
「死産〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
死産の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「白蟻」より 著者:小栗虫太郎
事常事|妊《みご》もっていた稚市《ちごいち》を生み落した以後は、毎年ごとに流産や
死産が続いていて、彼女の肉体はやがて衰えの果てを知ることができないようになってし....
「空を飛ぶパラソル」より 著者:夢野久作
するとそのうちに嫁女がチブスに罹って、今から十日ばかり前の事、五月目の男の子を
死産して死ぬると、亭主の敬吾は何と思ったか、通夜の晩から、大酒を飲んで管を捲きは....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
かけており、土星が十二獣帯の第八宮に坐するという場合には、子供はほとんどきまって
死産である。一般に、太陽と太陰の合の場合、ことに太陰が太陽に近よりつつあるときに....
「子猫」より 著者:寺田寅彦
なく死んでしまった。物置きに入れられてからの三毛のはげしい肉体と精神の劇動がこの
死産の原因になったのではないかと疑ってみた。この疑いはいつまでも私の心の奥のほう....
「女性の現実」より 著者:宮本百合子
しているのである。 事変になってから乳児の死亡率の高くなったことや若い母の流産
死産のふえたことも、やはり人々の注意をひいたことであった。 婦人は社会的に働い....
「油絵新技法」より 著者:小出楢重
産を通り越すか越さないかが一番の問題である。越せばとに角絵は生れる。越さない時は
死産とか流産とか或は手古摺りとか云うものである。 難産が習慣となっている私にと....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
は日の暮れる頃から産気づいたのであるが、腹の子は容易にこの世に出て来ない。結局は
死産であったが、母だけは幸いに命をとりとめた。その混雑の最中である。夜の五つ時(....
「話の種」より 著者:寺田寅彦
の事である。 (明治四十一年七月四日『東京朝日新聞』) 八十七
死産児の鑑定法 嬰児の死体を検してこれが果して本当に死んで後分娩されたかあるい....
「善悪両面鼠小僧」より 著者:国枝史郎
へ行け箱根へ行け!」 十月経つと乃信姫君は因果の稚を産み落としたが、幸か不幸か
死産であった。間もなく乃信姫も世を去られたがそれは自殺だということである。 そ....