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死者
「死者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
死者の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「白」より 著者:芥川竜之介
《しんめい》の加護だと信じている。
時事新報。十三日(九月)名古屋市の大火は焼
死者十余名に及んだが、横関《よこぜき》名古屋市長なども愛児を失おうとした一人であ....
「星座」より 著者:有島武郎
かった。毎日葬式や命日というような儀式は見慣れてきてはいたけれども、自分の家から
死者の出たのは、園が生まれてから始めてのことなので、よけいそうした感じが起らない....
「クララの出家」より 著者:有島武郎
教友がクララを待ち受けていた。今まで氷のように冷たく落着いていたクララの心は、瀕
死者がこの世に最後の執着を感ずるようにきびしく烈しく父母や妹を思った。炬火の光に....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
お減ずることなく持続することを敢て希望する次第である。また断っておきたいことは、
死者並びに神々の住みかに関する諸問題である。これら問題に対する解答を与えるという....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
中島飛行機工場らしく、二十発の爆弾と焼夷弾一発が命中した。建物十七、八棟が倒壊、
死者二百名、傷者三百名ということだった。 次の被害顕著なるところは荏原区であっ....
「戦話」より 著者:岩野泡鳴
近い或地点に達したのやけど、危うて前進が出来ん。朝飯の際、敵砲弾の為めに十八名の
死者を出した。飯を喰てたうえへ砲弾の砂ほこりを浴びたんやさかい、口へ這入るものが....
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
いぶん数があるようだが、どうしてあんなに……」 「地球を出発して以来、本艇内には
死者が十九名できた。その棺桶だ」 「なぜ放り出すのか。宇宙墓地へ埋葬するためかね....
「火星兵団」より 著者:海野十三
い」
丸木は、そう言って、少しおじけづいたようであった。
「とにかく、わが軍の
死者すでに何千という、たいへんな損害です。どうしましょう」
「弱ったなあ。まさか....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
国主命様でございます。産土神様からお届出がありますと、大国主命様の方では、すぐに
死者の行くべき所を見定め、そしてそれぞれ適当な指導役をお附けくださいますので……....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
アイル・オブ・マンのモーグフォルド教会に赴任した。在職中たまたま疱瘡が流行して、
死者続出の有様であったが、モーゼスは敢然として病者の介抱救護に当り、一身にして、....
「ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
眼の前にあらわれたので、私は背中へ水でも浴びせられたようにぞうッとした。そうだ、
死者はたしかに帰って来るものだ。現に私が彼の姿を見たのだからたしかである! 吾々....
「人間山中貞雄」より 著者:伊丹万作
でてつらがつている声が聞こえるからもうこれくらいでよす。私の粗野な文章はあるいは
死者に対する礼を欠くところがあつたかもしれない。しかしかかる駄筆を弄したのも一に....
「妖怪学」より 著者:井上円了
とは昼に反すと想せしより出でしにはあらざるか。夢に歯の落ちしを見れば、必ず一人の
死者ありというは、歯はよわいにして齢に通ずるがゆえ、齢落つれば死なるによるならん....
「鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
には鴎外の短冊を懸賞したものもあるが獲られなかった。 日露戦役後、度々部下の戦
死者のため墓碑の篆額を書かせられたので篆書は堂に入った。本人も得意であって「篆書....
「こがらし」より 著者:岩本素白
で待って居たが、そのうちこんなことを云い出した子供があった。耶蘇教というものは、
死者の手足を十字架に釘で打ちつけて葬るものだというのである。私もそういう絵は見た....