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死語
「死語〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
死語の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
まんざら妄覚ばかりじゃあるまいね」と簡勁に結んで、それから鎮子に云った。「勿論、
死語に現われた寓意的な形などというものは、いつか訂正される機会がないとも限りませ....
「惜別」より 著者:太宰治
霊苗なり、とはどんな聖人君子の言葉か知らないが、何の事やらわけがわからぬ。完全な
死語である。見るべし、支那の君子の言葉もいまは、詐欺師の韜晦の利器として使用され....
「辞書」より 著者:折口信夫
される範囲の広さによっては決まらない。標準語は存外使われている範囲は狭く、また、
死語が多い。また、東京には行なわれていないが、東京の周囲にあるばかりでなく、九州....
「水の女」より 著者:折口信夫
て、用語例の四つ五つ以上も持っているのがある。 言語の自然な定義変化のほかに、
死語・古語の合理解を元とした擬古文の上の用語例、こういう二方面から考えてみねば、....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
・コロンブスによって発見された音楽の言葉のことを、彼は語った。それは古典の言葉を
死語となして、それを全然廃滅させるものであった。 クリストフはその革命的天才に....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
過去の隔てによって織り出される幻影の帷《とばり》を通してであり、昔生きてた人々の
死語を通してである。――クリストフとの交わりは、オリヴィエをそういう芸術の幽界か....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
その声の響きは、彼のそばにいる女にとっては、愛に勢いづけられていない言葉はすべて
死語と感ずる女にとっては、沈黙をますます恐ろしいものとなし、寂寞をますます堪えが....
「レーリー卿(Lord Rayleigh)」より 著者:寺田寅彦
行って門番と押し問答をやった。この時の演説の一部は科学者の教育問題に触れ、古典的
死語に代えるべき仏独語の効能を述べている。また、科学はマテリアリズムに導く、とい....
「新西遊記」より 著者:久生十蘭
があって、二万五千の学生が、中亜梵語のブラーフミーやゾクト語やウィーグル語などの
死語で、仏典や経論の研究をしている。大仏殿の経蔵には七世紀のはじめに版行した西蔵....
「詩語としての日本語」より 著者:折口信夫
泣菫さんに驚く事は、私の様な古文体の研究を専門とする者にすら、生命の感じられない
死語の摂取せられている事である。泣菫の語彙を批評した鉄幹は、極めて鄭重な言い廻し....
「ハイカラ考」より 著者:木村荘八
」も既に――女の髪の結いぶりの「ハイカラ」もすべてを籠めて――言葉としてとうに「
死語」の一つである。(その実体も死滅したこと、勿論。)今日ではハイ・ネック hi....
「「ケット」と「マット」」より 著者:喜田貞吉
人類を意味する漢字の「人」字が用いられて、遂にはクル、またはコルコロ類似の古語は
死語となったが為に、多くの人の中においても、特に皇族より分れ出でたる人こそ真のヒ....
「特殊部落ということについて」より 著者:喜田貞吉
、社会政策上にも甚だ不利益である所以を暁らしめ、ついにはこれらの語をして、永久に
死語たらしめたい希望を有しているのである。 いわゆる特殊部落は、時に或いは後進....
「濫僧考」より 著者:喜田貞吉
してみてもあまりこの種の語を耳にせぬ。子供らはむろん知らぬ。僅か四五十年間にはや
死語となりかけたものとみえる。....
「俳句の作りよう」より 著者:高浜虚子
いうような本を見たりして、文字を拾ってくるのと類似したやり口ともいえますが、ただ
死語を並べて表面だけその形になればたくさんだという堕落時代の漢詩や和歌の真似をし....