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歿
「歿〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
歿の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「文章」より 著者:芥川竜之介
本多少佐の頓死《とんし》を伝えた通告書を見ずにしまったのである。
「きのうの朝|
歿《な》くなられたです。脳溢血《のういっけつ》だと云うことですが、……じゃ金曜日....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
屋形《おやかた》の饗《さかもり》へ御出になった帰りに、俄《にわか》に血を吐いて御
歿《おなくな》りになってしまいました。が、それは先ず、よろしいと致しましても、そ....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
したや》あたりの大地主で、彼が仏蘭西《フランス》へ渡ると同時に、二人とも前後して
歿《な》くなったとか云う事でしたから、その一人息子だった彼は、当時もう相当な資産....
「路上」より 著者:芥川竜之介
けるまでには、一方《ひとかた》ならず野村の父の世話になっていると云う事、その父の
歿後どこかから妾腹《しょうふく》の子と名乗る女が出て来て、一時は面倒な訴訟《そし....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
抜いて、無言のまま若者の手に渡した。それは彼が何よりも、大事にかけて持っている、
歿《な》くなった母の遺物《かたみ》であった。
若者はその琅※に物欲しそうな眼を....
「捨児」より 著者:芥川竜之介
子供までが、夫の百《ひゃっ》ヶ|日《にち》も明けない内に、突然|疫痢《えきり》で
歿《な》くなった事です。女はその当座昼も夜も気違いのように泣き続けました。いや、....
「二つの手紙」より 著者:芥川竜之介
》間もなく、木樵《きこ》りが※の木を伐り倒すのに手を借して、その木の下に圧されて
歿《な》くなりました。これによく似ているのは、ロストックで数学の教授をしていた ....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
りび》を打ったり、浪《なみ》の花を撒《ま》いたりするくらいでした。が、その父親が
歿くなって間もなく、お敏には幼馴染《おさななじみ》で母親には姪に当る、ある病身な....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
んといって可愛がること一通でなかった処。…… 滝太郎が、その後十一の秋、母親が
歿ると、双葉にして芟らざればなどと、差配佐次兵衛、講釈に聞いて来たことをそのまま....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
かれたらしく、いろいろと手をかえ、品をかえて御指導の祖父……私より十|年ほど前に
歿りました祖父を連れて来て、私の説諭を仰せつけられました。何にしろとても逢われな....
「明治十年前後」より 著者:淡島寒月
という雅号なども捨ててしまった。そして幸田君にわけを話すと、幸田君は――愛鶴軒は
歿したり――と新聞に書いてくれた。)その後、中西君も『読売』に入社し、西鶴の口調....
「不周山」より 著者:井上紅梅
その頭を不周の山に打ちつけられ、そのために天の柱は折れ、地の軸は絶え、私共の后も
歿くなられました、ああ、これは本当に……」 「よろしい、よろしい、私にはお前のい....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
しを立てておったが、年老いてからは子供のミケルに仕送りをしてもらい、一八三八年に
歿くなった。 かように家が貧しかったので、ミケルも自活しなければならなかった。....
「あのころ」より 著者:上村松園
ました。 そのとき教えていただいた先生が中島真義という方ですが、最近八十五歳で
歿くなられるまで、ちょいちょい私の家へ遊びに来られて、あの頃の話も出ました。 ....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
の時代となれり。フリードリヒ大王は、この時代の用兵術発展の頂点をなす。 大王
歿後三年にして起れるフランス革命は、傭兵より国民皆兵に変化せしめて戦術上に大変化....