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「残党〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

残党の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
夜露の多い大道に坐って、茶立虫と書いていた浪人者のような男の姿を思い出す。江戸の残党はこんな姿で次第に亡びてしまったものと察せられる。 元園町に接近した麹町三....
「修禅寺物語」より 著者:岡本綺堂
意撃ちにする巧みであろうが……。 行親 天下ようやく定まりしとは申せども、平家の残党ほろび殲さず。かつは函根より西の山路に、盗賊ども徘徊する由きこえましたれば、....
「鳥羽伏見の戦」より 著者:菊池寛
就いた。 所が、以前に近藤勇の為めに、倒された転向勤王派たる、伊東｜甲子太郎の残党なる鈴木三樹三郎、篠原｜泰之進、加納｜就雄などが、薩摩の伏見屋敷に庇護されて....
「天草四郎の妖術」より 著者:国枝史郎
を相手に斯ういう芝居が打てたかと思うと、全く悪い気持はしないの」 「お互、小西の残党なのだが、憎い徳川を向うに廻わし是だけ苦しめたら本望じゃ」 「江戸で家光め地....
「弓道中祖伝」より 著者:国枝史郎
せようと潜行的に、策動している南朝方の、多くの武士が諸方にあった。すなわち新田の残党や、又、北畠の残党や、楠氏の残党その者達である。で、そういう武士達は、時勢が....
「正雪の遺書」より 著者:国枝史郎
ござるのじゃ！ ――徳川も今は三代となり平和の瑞気｜充々て見ゆれど、遠くは豊臣の残党や近くは天草の兇徒の名残り、又はご当家の御代となって取り潰された加藤、福島の....
「深見夫人の死」より 著者:岡本綺堂
豪族の森戸家へ夜討ちをかけて、その一家を攻めほろぼした。その後、森戸家の遺族とか残党とかいう者どもが手をかえ、品をかえて、徳川の初期に至るまで約五十年の間、根よ....
「奇巌城」より 著者:菊池寛
それは英国の名探偵ヘルロック・ショルムスの誘拐事件であった。 こうしてルパンの残党は、十七歳の天才少年にすべてを見破られようとする時、この少年を倒し、またルパ....
「平家蟹」より 著者:岡本綺堂
おしお 那須与五郎というお方……。 玉虫 那須与五郎……。（思案する。）平家の残党詮議のために、那須の一党は今なおここにとどまり、陣屋をかまえていると聞く。与....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
ないと、どの人もみな楽観しているらしかった。かれらの敵は新田の一族でもない、楠の残党でもない、南朝方でもない。かえって味方の中にあることを、かれらは夢にも知らな....
「明治劇談　ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
たのは事実であったらしい。 「夢物語」に対しては、諸新聞の評判もよかった。江戸の残党の劇通連も“新しい芝居”だといって賞讃した。これからの芝居はこうでなければい....
「思い出草」より 著者:岡本綺堂
く衰えたものと見えて、私の幼い頃にも已に昔の俤はなかった。 七 江戸の残党 明治十五、六年の頃と思う。毎日午後三時頃になると、一人のおでん屋が売りに....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
誰も知っている一例を挙げれば、肥後の山奥にある五個の庄です。壇の浦で亡びた平家の残党は彼の山奥に身を隠して、其後何百年の間、世間には知られずに別天地を作っていま....
「手長と足長」より 著者:喜田貞吉
事が、松屋筆記（七十八）に見えている。嘉永の富田永世著上野名跡誌には、安倍貞任の残党の霊を祭ったのだとも、越後風土記に見えた土蜘蛛八握脛を祭ったのだとも云うとあ....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
敷島に火を点じた。 「白系の良民ですな。元は北樺太にいたのですがね、バルチザンの残党や赤化の無頼漢どもの脅迫から、とうとう堪えきれなくて南へ落ちのびて来たのです....