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残陽
「残陽〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
残陽の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
きた。 見おろすと、眼下の悪魔の尿溜はいちめんの灰色の海だ。その涯がうつくしい
残陽に燃え、ルウェンゾリの、絶嶺が孤島のようにうかんでいる。しかし、瘴癘の湿地か....
「絶景万国博覧会」より 著者:小栗虫太郎
て、白が黄に、赤が黒に変ってしまうものなのです……。あの観覧車にも、陽が沈んで。
残陽ばかりになってしまうと、此方から見る紅の色が殆んど黒ずんでしまうのです。また....
「潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
音器に推進機の響きが聴えてきた。 そこで、ふたたび浮揚し潜望鏡を出してみると、
残陽を浴び、帆を燃え立たせた漁船の群が、一隻の汽船を中心に、網を入れつつある。 ....
「昆虫図」より 著者:久生十蘭
た。しかし、今度は蝶々だった。 紋白や薄羽や白い山蛾が、硝子天井から来る乏しい
残陽に翅を光らせながら、幾百千となくチラチラ飛びちがっている。そこに坐っていると....