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「殖産〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

殖産の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
非凡なる凡人」より 著者:国木田独歩
すぐ「農」の一字に隠れてしまった。隠れたというよりか出なおしたのである。そして「殖産《しょくさん》」という流行語にかぶれてついに破産してしまった。 桂家の屋敷....
幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
様な口調で「罪跡とて私に何の罪跡が有るのです、正直に蜘蛛を養って一家を立てて居る殖産家ですが、エ、二階に白痴を留め置いたのが罪跡ですか。彼は私の知った事ではなく....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
たりして困った事もあった。彼の父は地方官吏をやめて後、県会議員や郷先生をする傍、殖産興業の率先をすると謂って、女を製糸場の模範工女にしたり、自家でも養蚕製糸をや....
現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
る私立の清明会の修道場「清明苑」も出来るし、神奈川県には屯田学生制度による「相模殖産学校」が設立されるし、満州のかの駒井徳三氏は、支那語を教えて人格陶冶を行なう....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
本を中心にして、概して信濃一国に関する古記古文書がある。諸名士の遺物がある。藩の殖産興業の模範といったようなものもある。 道庵はそれをいちいち熱心に眼を通して....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
には郷里へ帰省するのだが、氏に限っては見学のため知らぬ地方を巡回して、其所々々の殖産やその他社会的の事を調べて、帰舎すると茶話会席上でそれらを報告するのを得意と....
物理学の応用について」より 著者:寺田寅彦
はり応用物理学の一つと云って差支えはあるまい。 以上に述べたとは少しく異なった殖産事業の方面においても、将来非常に有望な物理学応用の新区域があるように思われる....
新疆所感」より 著者:日野強
る説明にてこれをつくせり。氏はまずその鉄道の敷設をもって、露領中央アジアにおける殖産興業を啓発し、民衆の移殖を増進するのみならず、また軍事上極めて重要なりとする....
学問の独立」より 著者:福沢諭吉
府の当局者が、貿易の振わずして一両年間輸出入の不平均なるを憂い、これは我が国人が殖産工商の道に迂闊《うかつ》なるがゆえなり、工業起さざるべからず、商法講ぜざるべ....
日本男子論」より 著者:福沢諭吉
外国と交際を開きて独立国の体面を張らんとするには、虚実両様の尽力なかるべからず。殖産工商の事を勉めて富国の資を大にし、学問教育の道を盛んにして人文の光を明らかに....
慶応義塾学生諸氏に告ぐ」より 著者:福沢諭吉
余財ある者もあるべしといえども、その財は、本人が教育上に授けられたる芸能を天下の殖産社会に活用して得たる財にはあらずして、幸に官途に用いられ、さしたる用もなけれ....
墓が呼んでいる」より 著者:橘外男
橋氏の、開墾農民団なのだという。 石橋氏がマンガン鉱山失敗の結果、現在では平戸殖産興業会社の経営に移っている。農民の世話役をしている、都留五八氏の案内で一巡す....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
人の占有に帰し、ブラジル一国だけに百万人のトルコ人住すという。南米人は自ら進みて殖産興業に当たるもの少なきも、その所有せる土地や家屋の借料が工業の隆盛に伴いて騰....
加波山」より 著者:服部之総
ばわかる。幕末の諸小国家を純封建的搾取体制のはてしなき窮乏からたて直おすための「殖産興業」が、この「賢侯」によって東北諸藩の日程にのぼされたその時代である。 ....
教育の目的」より 著者:新渡戸稲造
わゆる社会経済とか国家経済とかいって、国の生産を興さねばならぬということになる。殖産を盛んにしたならば、即ちその国その市の発達が一番に能く出来る、それがためには....