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「段違い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

段違いの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
無名作家の日記」より 著者:菊池寛
闖入者」に比べると、作者の俺がどんなに、贔屓《ひいき》目に見ても、やつらのものが段違いにいい。俺は、それを考えると、少し絶望的になる。が、山野や桑田の作品がよい....
青春の逆説」より 著者:織田作之助
し、許嫁から度々手紙が来て、東京の学生生活などを書いた文句を見ると、豹一などとは段違いの頼もしさがあった。 二週間ほど経って、豹一を嫌いになる考えが大体纒り掛....
予報省告示」より 著者:海野十三
とし、史上最高の暗黒時代である。 この混乱の究極に於て、智能の点で地球生物より段違いにすぐれている他の惑星よりの侵入者が勝利を占めそうに思われる時機があったが....
婦系図」より 著者:泉鏡花
借金も多い、男|振もあれより増だ。女房もあり、情婦もあり、娘も有る。地位も名誉も段違いの先生だ。酒井俊蔵を夫と思え、情夫と思え、早瀬主税だと思って、言いたいこと....
柿色の紙風船」より 著者:海野十三
た。 さて私は、その日から、痔の治療をうけることになった。何かにつけ、娑婆とは段違いに惨めな所内ではあるが、医務室だけは浮世並みだった。 「少し痛いが、辛抱し....
三の字旅行会」より 著者:大阪圭吉
、仕事を続けながら、叱るように云うのであった。 改札係といえば、伝さん達よりは段違いの上役である。伝さんはピリッとして、トランクを持ったまま本能的に柵を飛び越....
食魔」より 著者:岡本かの子
煙れる瞳をゆっくり上げて、この娘はまともに青年を瞠入るのであった。すると鼈四郎は段違いという感じがして身の卑しさに心が竦んだ。 だが、鼈四郎は、蛍雪の相手をす....
単独行」より 著者:加藤文太郎
は森林帯でさほど危険でないが、スノウ・ボールが落ちるほど急なところが多く西側とは段違いだから、スキーのうまくない人はシールをつけて下ってもさほど時間は変らないと....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
せにもだんだん従うようになりました。人を見て法を説けとやら、こんな場合には矢張り段違いの神様よりも、お馴染みの祖父の方が、却って都合のよいこともあるものと見えま....
血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
供のようにあしらわれる頼母ではあったが、本来が勝れた腕前、博徒や用心棒に対しては段違いに強く、瞬間に四人を斃し、二人を追い、二人を生擒にしてしまったのである。 ....
剣侠」より 著者:国枝史郎
木剣を構えていた。 (こりゃアいけない) と浪之助は思った。 (まるでこりゃア段違いだ) 老武士の構えも立派ではあったが、しかし要するに尋常で、構えから見て....
流行唄」より 著者:兼常清佐
習した女の唄で一世を風靡したというような例は割合に少い。それよりも芸者の唄の方が段違いに一般から喜ばれた。私もあのような声は一種の綺麗さをもっていると思う。表情....
材料か料理か」より 著者:北大路魯山人
は料理の功は材料が六、料理の腕前が四といわれたが、日本は中国と違って、料理材料が段違いにすぐれているから、材料の功が九、料理の腕前はその一しか受け持っていなかっ....
洗いづくりの美味さ」より 著者:北大路魯山人
方に向かい、瀬戸内海に入るに及んでは、誰しもなるほどと合点せざるを得ないまでに、段違いの美味さをもつことは、夙に天下の等しく認めるところで、関東魚はこの点、一言....
若狭春鯖のなれずし」より 著者:北大路魯山人
若狭もののような好ましさというものがない。京、大阪の市場に見参するさばに比しては段違いのやくざものである。しかるに、その大阪にも見るを得ないのが若狭小浜のさばで....