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「段鼻〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

段鼻の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:芥川竜之介
の「ええ」の中にはっきり彼の狼狽《ろうばい》を感じた。のみならずこの一瞬間に彼の段鼻《だんばな》だの、金歯《きんば》だの、左の揉《も》み上《あ》げの剃刀傷《かみ....
文芸と道徳」より 著者:夏目漱石
の働いている場合もありましょうし、また隠さない明けッ放しの内臓を見せても世間で別段鼻を抓《つま》んで苦《にが》い顔をするものがないからでもありましょうが、私の所....
鼻の表現」より 著者:夢野久作
かし屋を表明する「碇鼻」(「怒り鼻」?)、分別を見せる「鉤鼻」、又は物々しい「二段鼻」、安っぽい「抓み鼻」なぞいうのがあります。 意気筋では、よくは存じませぬ....
田端日記」より 著者:芥川竜之介
うだと思ったら、四五日|前に鎌倉で泳いでいるのを見かけたのである。あんな崔嵬たる段鼻は日本人にもめったにない。それでも小僧さんは、レディ・オヴ・ザ・バアジならご....
神秘昆虫館」より 著者:国枝史郎
行こう」 「いわば我々は先乗りで、探りさえすればいいというものさ」こう云ったのは段鼻の武士。 「永生の蝶! 永生の蝶! はたしてそんな物ありましょうかな」こう云....
平凡」より 著者:二葉亭四迷
ぶ。面長《おもなが》の、老人だから無論|皺《しわ》は寄っていたが、締った口元で、段鼻で、なかなか上品な面相《かおつき》だったが、眼が大きな眼で、女には強過《きつ....
霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
ょうか、大丸髷の婦人で、色の黒い処へベルモットでも飲んだような顔付で、鼻が忌アに段鼻になって、眼の小さな口の大きい方で、服装は木綿縮の浅黄地に能模様丸紋手の単物....
見えざる人」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
っと不思議に見えましたわ。その男は非常に長くて細くて、髪の毛は薄いし、鼻はひどい段鼻だしそれに眼といったら気味の悪るいほどひどい籔睨で、ほんとにあんなにひどいの....
南蛮秘話森右近丸」より 著者:国枝史郎
は」 こう云ったのは男である。四十格好、大兵肥満、顔はというにかなり凄い。高い段鼻、二重顎、巨大な出眼、酷薄らしい口、荒い頬髯を逆立てている。その上額に向こう....
血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
、五十そこそこにしか見えず、髪など、小鬢へ、少し霜を雑じえているばかりであった。段鼻の、鷲のような眼の、赧ら顔は、いかにも精力的で、それに、頤などは、二重にくく....