殺人的[語句情報] »
殺人的
「殺人的〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
殺人的の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「国際無産婦人デーに際して」より 著者:宮本百合子
つないのはプロレタリア・農民の婦人大衆だ。 工場で男と比べれば三分の一ばかりの
殺人的賃銀、十三時間にも亙る労働強化と最悪の条件で男よりひどく搾られるばかりでは....
「毒瓦斯発明官」より 著者:海野十三
っちのペパミントがいい。こいつを、氷の中に叩きこんで、きゅっきゅっとやると、この
殺人的暑さは嵐にあった毒瓦斯の如く逃げてしまうことじゃろうが、それにしても五百元....
「石を投ぐるもの」より 著者:宮本百合子
勢をはらんで、権力が人民に強いた不幸の根源に迫るものである。何故、運輸省は今日の
殺人的交通事情を解決しかねているのであろうか。その答えが、余り集約的に、今日の日....
「流線間諜」より 著者:海野十三
かもこの場所というのが、敵にとって便利この上もない巣窟にちがいない。この上どんな
殺人的仕掛があるやら分らないし、またいつ危急を聞きつけて、決死的な新手の団員が殺....
「解説(『風知草』)」より 著者:宮本百合子
だった保身的批判理論も、どちらも、十五年たったきょう顧みれば、日本の治安維持法の
殺人的跳梁に影響された現象だった。当時の権力はまんなかに治安維持法の極端な
殺人的....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
達は、値段など聞かないうちに、濡れた花びらに鼻を近づけるものです。だから、いくら
殺人的に高価であっても構わないわけですが、そこへ行く先に、七割の関税と聞いて、市....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
一度。それには福島は遠うございます、急行で五時間。しかもこの頃の上野のこみようは
殺人的で、入場券を売り出さないのですから。鵠沼だと電車(小田急)で、電話もかかり....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
うね。 本年は年賀郵便なし、です全国。どんなに郵便局員は助ったでしょう、あれは
殺人的なものでしたから。大変いいことだわ。年賀郵便の形式的忙殺はなくていいから、....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
うつろうという案があります。咲、私大体皆のりきです。この家の非能率性はこの頃もう
殺人的パニック的よ、こころもちに甚大に及ぼして来ています。国府津へ行って、こっち....
「影のない犯人」より 著者:坂口安吾
けた。その怖しい目ツキに狂六はふるえあがって、 「バカ云うない。アンタの目ツキは
殺人的だよ。誰だって、その目を見れば一服もられそうだと思うよ。止してくれよ、オレ....
「地方文化運動報告」より 著者:中井正一
英語、独逸語等を三時間ずつ毎夜授講することにした。炭がもらえない冬の図書館の夜は
殺人的だった。ついに七人位の超熱心な男女の青年が聴講に残っただけだったが、この人....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
、額からは汗が流れていた。眼は、ヒステリカルに光って、それは、物を見る穴でなく、
殺人的気魄を放射する穴に変っていた。
浪人達は、三重の不利があった。一つは、こ....
「新西遊記」より 著者:久生十蘭
ン)の種と曼陀羅(チョウセンアサガオ)の葉を煮だした熱湯で足を罨法する。そういう
殺人的な処置をしておいて、おもむろに投薬を開始する。 侍医長がいちいち入念に毒....
「可能性の文学」より 著者:織田作之助
のだ。私は彼等の素直なる、そしてただ素直でしかない、面白くないという点では殆んど
殺人的な作品が、われわれに襟を正して読むことを強制しているという日本の文壇の、昨....
「髪」より 著者:織田作之助
週間の訓練の間、毎日の如く愚劣な、そしてその埋め合せといわんばかりに長ったらしい
殺人的演説を聴かされて、一斉に食欲がなくなったそうである。この話を聴いた時、私は....