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殺傷
「殺傷〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
殺傷の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「勲章を貰う話」より 著者:菊池寛
一 春が来た。欧州戦争第二年目の春が来た。すべてのものを破壊し、多くの人類を
殺傷している戦争も、春が蘇《よみがえ》ってくるのだけは、どうすることもできなかっ....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
死体があったという届け出も、行くえ知れずの者さえも、およそ事件に関係のあるらしい
殺傷ごとはなに一つなかったのです。ではというので、ただちにもよりの自身番からかた....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
は航空機でなく、殺人光線や殺人電波等ではなかろうか。 答 小銃や大砲は直接敵を
殺傷する兵器ではない。それによって撃ち出される弾丸が、
殺傷破壊の威力を発揮するの....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
長三尺もあるフィンランダー式のもので、火薬を絡めた鬼箭を発射して、敵塞に射込み、
殺傷焼壊を兼ねるという酷烈な武器だった。ところで、その構造を概述すると、弓形に附....
「運命」より 著者:幸田露伴
て死す。官軍|勝に乗じ、残獲万余人、燕軍|大に敗れて奔る。庸兵を縦って之を追い、
殺傷甚だ多し。此役や、燕王|数々危し、諸将帝の詔を奉ずるを以て、刃を加えず。燕王....
「続獄中記」より 著者:大杉栄
仲がいい。しかしその間にも、他のどこででもあるように、よく喧嘩がある。時としては
殺傷沙汰にまでも及ぶ。が、その喧嘩のもとは、他の正直な人々の間のようには、欲得で....
「金属人間」より 著者:海野十三
くさんの切りきずがあったが、それはたいして深くない傷ばかりであった。 お三根を
殺傷《さっしょう》した凶器《きょうき》は、なんであるかわからないが、なかなか切《....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
けた鼓草のように、散って、残っている。 近頃の新聞の三面、連日に、偸盗、邪淫、
殺傷の記事を読む方々に、こんな事は、話どころか、夢だとも思われまい。時世は移った....
「血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
屋敷へ泊まった五味左門と云う武士が、部屋へ紙帳を釣って寝、その中で、同宿の武士を
殺傷したことを思い出した。 (その紙帳ではあるまいか?) (まさか!) と思い....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
失い、猪之松の乾児達に取り巻かれ、切り立てられている陣十郎であった。 十数人を
殺傷し、己も幾度か薄手を受け、さすがの陣十郎も今は疲労! その極にあって眼はクラ....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
雨を降らせる。恐らく東京の真上でバクハツした水素バクダンは一瞬に千万ちかい人々を
殺傷するであろうが、いかに万能の空想力でも、そこまで考えた空想はなかったようだ。....
「坑鬼」より 著者:大阪圭吉
いことのようですが事実は決してそうでない。係長。あなたは統計に現われた坑夫仲間の
殺傷事件について、兇器は何が一番多いかご存じでしょう。鉄槌に鶴嘴ですよ。全くこれ....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
向うのを待つ中に、四五日は徒爾に過ぎた。 虎ヶ窟を中心として起れる此の奇怪なる
殺傷事件は、忽ち飛騨一国に噂が拡まって、更に隣国をも驚かした。明治の世の中に※の....
「時勢と道徳観念」より 著者:喜田貞吉
謂われがないでもない。時勢と境遇とによって人間の思想も感情も変る。平日には一人を
殺傷しても警察が大騒ぎをして検挙につとめるが、戦時に敵を多く殺したものが殊勲と賞....
「えぞおばけ列伝」より 著者:作者不詳
の性質はひどく凶暴で,おまけに物凄くよく斬れる刀をもち,それによって多くの人畜を
殺傷した話が,樺太の各地に伝説となって語り伝えられている.ここに紹介するのもそう....