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殺気立つ
「殺気立つ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
殺気立つの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「壊滅の序曲」より 著者:原民喜
具や、炊事道具さえ持出された。朝昼なしに混雑する宮島線の電車は、夕刻になると更に
殺気立つ。だが、こうした自然の本能をも、すぐにその筋はきびしく取締りだした。ここ....
「楢重雑筆」より 著者:小出楢重
のである。 ところでこのおそるべく厭な大蜘蛛が現われた時の、私の家庭はそれこそ
殺気立つのだ、子供の時分は、さア早く来てくれ、蜘蛛や蜘蛛やと逃げ出せば、誰れかが....
「電車の見えない電車通り」より 著者:宮本百合子
い空気がマグネシュームをたいてとられた写真の面に感じられるが、その雰囲気は率直に
殺気立つものとは違った、寧ろ大変大人っぽい、謂わば相方とも腹のなかは心得きってい....
「天皇陛下にさゝぐる言葉」より 著者:坂口安吾
、正しい理論は失われ、頑迷コローな片意地と、不自然な義理人情に身もだえて、電車は
殺気立つ、一足外へでると、みんな死にもの狂いのていたらく、悲しい有様である。 ....
「金銭無情」より 著者:坂口安吾
晩タイコを叩いて踊つてゐる。月給千円、食事づきで雇ひたいと申しでると全員にわかに
殺気立つて我も我もと申出るのを押しとゞめ一室をかりて一人づゝ口答試問を行ふ。出張....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
しならぬ構成に要するメンミツな思考力注意力が常にはたらいていなければならぬから、
殺気立つようになりやすいや。ハタは迷惑だが仕方がない。 私は自分のそういう時の....
「冒した者」より 著者:三好十郎
なり長時間つづけられたもので、その何年目かの最後の回が終りかけたところ。四人とも
殺気立つ位に熱中している。中でも柳子は、ほとんど眼を釣り上げんばかりになっていて....