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「殺陣〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

殺陣の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
ったと同時で、ぎらりと銀蛇《ぎんだ》が閃いたかと思われましたが、まことに胸のすく殺陣でした。すでに化け僧の五体は、つう! と長い血糸をひきながら、そこにのけぞっ....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
八文字にひらかれた門から大玄関まで、打ち水さえもが打ってあって、血の嵐、争闘、殺陣は元よりのこと、騒ぎらしい騒ぎがあったらしい跡もなく、不気味なほどに静まり返....
近世快人伝」より 著者:夢野久作
らともなく蹴開かれて、敷居越しに白刃が入り乱れ、遂には二つの大広間をブッ通した大殺陣が展開されて行った。 大広間に置き並べられた百|匁蝋燭の燭台が、次から次に....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
たばさんだ足軽|体《てい》のが一人現われて、 「しっ! しばらく、お控え下さい、殺陣があります」 叱するが如く、警するが如く、低く、そうして力ある声。 ほか....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
わらず、その以後の活躍に、長浜の浜屋の一間の暗転もあれば、大通寺友の松の下の犬の殺陣もあるし、琵琶の湖上の一夕ぬれ場もある。それら、次から次へ展開さるるは、それ....
丹下左膳」より 著者:林不忘
宵からは若年の剣士諏訪栄三郎のかいなに破邪《はじゃ》のつるぎと変じて、倍旧の迅火殺陣《じんかさつじん》の場に乾雲独自のはたらきを示そうとしているのだ。 そして....
つづれ烏羽玉」より 著者:林不忘
つくとたっていた。そして、再び気がつくと、そこに落ちてた丸太ん棒を引っつかんで、殺陣のまっただなかへとび出していた。 こいつ、とかく酔興だから損をする。 「さ....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
あやういかな、法月弦之丞。 前は満々とみなぎる水。 うしろは刀を植えならべた殺陣。 唐草銀五郎の遺志をついで、今宵初めて望む所の秘密境へ、一歩の足跡をつけ....
三国志」より 著者:吉川英治
が、曠野の闇をあまねく揺るがした。――と思うまに、闇の一角から、喊声枯葉を捲き、殺陣は地を駆って、 「玄徳を逃がすな」 と、耳を打ってきた。 あなや! とば....
私本太平記」より 著者:吉川英治
」 尊氏は、軍鼓の武士をこう励ました。鉦、鼓、ささらの如き打棒、あらゆる鼓舞の殺陣楽が、彼のお座船ばかりでなく、定禅やほかの船上でも狂気のようにとどろき鳴る。....