殿の上[語句情報] » 殿の上

「殿の上〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

殿の上の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
勲章を貰う話」より 著者:菊池寛
ただ唯一の戦争の印としては、ポーランド王スタニスワフの古王宮たるヴィヌラフ宮殿の上に、一|旒《りゅう》の赤十字旗が、初夏の風に翻《ひるがえ》っているばかりで....
青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
望という口実で、お部屋さまの方へ取上げられてしまうおそれがある。さりとて仮りにも殿の上意とあるものを、家来の身として断るわけにはいかない。弥次右衛門もこれには当....
猿飛佐助」より 著者:織田作之助
勝手に諸国漫遊に出掛けた不届きな猿飛め、唐天竺まで探し出して、召しとって参れとの殿の上意をうけて上田を発ち、東西南北、貴様の行方を探しもとめている内、ひょんなこ....
続黄梁」より 著者:田中貢太郎
ったてて往った。 数時間して一つの都へ入った。そして、間もなく宮殿へ往った。宮殿の上には一人の醜い形をした王がいて、几に憑って罪を決めていた。曾は這うようにし....
」より 著者:徳田秋声
人の親方は、そこの広間で毎日土地の芸妓や鼓笛の師匠などを集めて騒いでいた。 湯殿の上り場には、掘りぬきの水が不断に流れていた。山から取って来てその水に浸けてあ....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
献った長歌の反歌で、長歌は、「やすみしし吾|大王、高|耀る日の皇子、敷きいます大殿の上に、ひさかたの天伝ひ来る、雪じもの往きかよひつつ、いや常世まで」という簡浄....
「平家物語」ぬきほ(言文一致訳)」より 著者:作者不詳
将であって節会に参内して見初めてさまざまにしたけれ共なびく景色もなかった内に三位殿の上になってしまったと云う話がきこえたので右京の大夫の局と云って中宮の御そばに....
」より 著者:楠山正雄
いうものか、あまり位が進まないで、いつまでもただの近衛の武士で、昇殿といって、御殿の上に上ることを許されませんでした。それである時、 「人知れぬ 大内山の 山守....
杜子春」より 著者:芥川竜之介
飛んで、森羅殿の前へ帰って来ると、さっきの通り杜子春を階の下に引き据えながら、御殿の上の閻魔大王に、 「この罪人はどうしても、ものを言う気色がございません」と、....
英彦山に登る」より 著者:杉田久女
そうのねをたてている。 さて私は彦山へはいつも大抵一人で登るのだった。 奉幣殿の上からは奥深い樹海の道で、すぐ目の前に見えていた遍路たちもいつか木隠れに遠ざ....
おせっかい夫人」より 著者:岡本かの子
前の家の左官のおかみさんに説き、中位なのを一つ借りて来て男に手伝わせ国枝さんの湯殿の上部の硝子窓に届かせ、少し腰弱そうな男のために梯子の下部まで押えてやり、硝子....
人間山中貞雄」より 著者:伊丹万作
列していた。日光は照りつけ汗がワイシャツの下からにきにきと湧いた。前面の小高い拝殿の上には楽隊がいて、必要に応じて奏楽をした。注意して見ると、楽隊のメンバーには....
レモンの花の咲く丘へ」より 著者:国枝史郎
死ぬだろう。(間)あれは死の歌だ。(女子もその歌に耳を澄ませて、高殿を見上ぐ。高殿の上にて公子、罌粟畑を見下して弾き且つ歌う) 赤き帆は 追えども遠く離れ行く(....
迷信解」より 著者:井上円了
ば、山々の天狗名乗りつつ退く。長老は無性になりぬ。そのとき、近所の者どもは寺の客殿の上に火の手上がりたるを見、火事ありと思いておびただしく馳せ集まれり。それより....
ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
胸には慈愛、手には 敏活があったと云って、なんになりましょう。 どなたでもこの高殿の上から、広い国中を お見卸なされたら、苦しい夢のお気がいたしましょう。 異形....