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「殿堂〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

殿堂の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十八時の音楽浴」より 著者:海野十三
のなど約七百種のものが陳列されてあった。これらの人造人間の標本は、まるでみいらの殿堂に入ったように、怪しい表情を天井にむけ、永遠に硬化した肩と肩とを組み合わせて....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
が、野蛮な自然民の当初の幼稚なまとまらない考え方から出発して現代の大規模な思想の殿堂に到達するまでに経由してきた道程について、多少の概念を得ることは望ましいであ....
恐しき通夜」より 著者:海野十三
理心中を使嗾した悪漢だった。そのために、当時、鮎川紅子と名乗っていた彼女は、愛の殿堂にまつりあげておいた婚約者の竹花中尉を、永遠に喪ってしまったのだった。 い....
ゴールデン・バット事件」より 著者:海野十三
となく変な空気が漂っていることに気がついたが、しかしその夜のうちに、あの愛慾の大殿堂ゴールデン・バットがピタリと大戸を閉じてしまうなどとは夢にも気がつかなかった....
恐怖の口笛」より 著者:海野十三
とおり、夜の幕の唯中に、燦然と輝く百光を浴びて城のように浮きあがっている歓楽の大殿堂は、どこに忌むべき吸血鬼の巣があるかと思うほどだった。その素晴らしく高く聳え....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
聖画 唐の長安の雲花寺に聖画殿があって、世にそれを七聖画と呼んでいる。 この殿堂が初めて落成したときに、寺の僧が画工をまねいて、それに彩色画を描かせようとし....
単独行」より 著者:加藤文太郎
てに幸を与えてくれるものだと。 2 今、AとBの二人が、ある氷と岩との殿堂を攀じていると想像し給え。Aは百戦功を経たエクスパートであり、Bは初めて氷に....
怪星ガン」より 著者:海野十三
操縦室にちがいなかった。なにしろすごい動力室であった。科学と技術の粋をあつめた大殿堂とでも、いいたいほどの大壮観であった。 「さっき見た大きなエンジンは、何を原....
大脳手術」より 著者:海野十三
と熱くなった。 「迎春館? ほう、君は迎春館を知っていたのかい」 「あんな罪悪の殿堂は一日も早くぶっ潰さにゃいかん。何でも腕一揃が五十万円、脚一揃なら七十万円で....
気の毒な奥様」より 著者:岡本かの子
或る大きな都会の娯楽街に屹立している映画殿堂では、夜の部がもうとっくに始まって、満員の観客の前に華やかなラヴ・シーンが映....
狂人日記」より 著者:秋田滋
ることが出来ぬわれわれは、ひとの生命を尊重せざるを得ないのだ。戸籍よ、役場という殿堂を総轄する輝ける神よ、われは汝に礼拝す。汝は自然よりも強し、ああ。 七月三....
雷同性に富む現代女流画家」より 著者:上村松園
成り上ってしまって、自分勝手に躍り狂っているのでありますから、自ら開拓して芸術の殿堂を建立しようなんてことはとても覚つかないことであります。 我が国では昔から....
河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
―そん時は、はい、お月様も赤かったよ。)」 ………………………… 「……女神の殿堂の扉の下にやがて跪いた私は、それから廚裡の方へ行こうとしました。 あの――....
卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
のまま、潰れたのでも崩れたのでもない。が、雷か、地震か、爆発の前一秒を封じた魔の殿堂の趣して、楽園の石も且つ霜柱のごとく俤に立つのを後に、しばらくして、賑な通へ....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
る御殿風の屋根が見えその横には白堊の僧舎が沢山立ってある。それからその間に朱塗の殿堂のようなものも混って居って実に壮大美麗な姿を現わして居る。これが 万余りだそ....