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「殿楼〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

殿楼の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
草枕」より 著者:夏目漱石
るリボンの幅よりも狭い。女は男と共にヴェニスに去らばと云う。ヴェニスなるドウジの殿楼《でんろう》は今第二の日没のごとく、薄赤く消えて行く。……」 「ドージとは何....
死者の書」より 著者:折口信夫
堂・塔・伽藍すべては、当麻のみ寺のありの姿であった。だが、彩画の上に湧き上った宮殿楼閣は、兜率天宮のたたずまいさながらであった。しかも、其四十九重の宝宮の内院に....
雪の宿り」より 著者:神西清
まわる頃には奈良の町を、ふかぶかとうずめつくした。興福寺の七堂伽藍も、東大寺の仏殿楼塔も、早くからものの音をひそめて、しんしんと眠り入っているようである。人気は....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
たらしい。暫く経つと伝命官は命を伝えて、私とブ師を王の内殿の方に導かれた。四階の殿楼を昇りその上に着きますと、誠に綺麗な一室の中央に控えて居ります貴き御方のその....
三国志」より 著者:吉川英治
は、耳をふさぎ眼をそらして、大股に立ち去ってしまった。 哀雲後宮をつつみ、春雷殿楼をゆるがして、その日なお董承と日ごろ親しい宮官何十人が、みな逆党の与類と号さ....
三国志」より 著者:吉川英治
風をよび、風は火をよび、四方八面、炎と化したかと思うと、城頭にそびえている三層の殿楼やそれにつらなる高閣など、一度に轟然と自爆して、宙天には火の柱を噴き、大地へ....
三国志」より 著者:吉川英治
、南方ハ高山ニシテ夥シク白銀ヲ産ス。 故ニ都ヲ銀坑洞ト称シ、南蛮王ノ巣トシ、宮殿楼閣|悉ク銀映|緑彩、人ハミナ羅衣ニシテ烈朱臙脂濃紫黄藍を翻シ、又好ンデ、橄欖....
私本太平記」より 著者:吉川英治
さに、月とすっぽん」 ――翌朝、起き出てみると、総曲輪は砦づくりらしいが、内の殿楼、庭園の数寄など、夜前の瞠目以上だった。遠くの高欄をちらと行く侍女やら上※の....
私本太平記」より 著者:吉川英治
を建て 名をば 西園寺となむ申しおかる とある、その宏大壮麗な一地域であって、殿楼の数寄はいうまでもないこと、園内にはひろやかな池水をたたえ、峰からは滝津瀬の....