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母国語
「母国語〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
母国語の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「オリンポスの果実」より 著者:田中英光
突然《とつぜん》、漕《こ》ぎすぎようとする橋の上に、群れていた観衆が、なつかしい
母国語で、「万歳《ばんざい》」を叫んでくれます。みれば、顔の黄色い、日本人ばかり....
「デカルトと引用精神」より 著者:戸坂潤
何学との後から書かれたものでこれ等の序説の意味をも有っている)。これはデカルトの
母国語であるフランス語で書かれた殆んど最初の哲学書である。而も人の知る通り、最も....
「読書法」より 著者:戸坂潤
何学との後から書かれたものでこれ等の序説の意味をも有っている)。これはデカルトの
母国語であるフランス語で書かれた殆んど最初の哲学書である。而も人の知る通り、最も....
「二つの庭」より 著者:宮本百合子
フィリッポフは、しかし、素子が必要としただけの教育をうけていないらしかった。話す
母国語は勿論わかっているが、文学として、こまかい語義の詮索になると、図ぬけて背の....
「科学と文学」より 著者:寺田寅彦
える。文章の明徹なためには頭脳の明徹なことが必須条件である。頭脳が透明であるのに
母国語で書いた文章が晦渋をきわめているという場合は、よほどな特例であろうと思われ....
「プロレタリア婦人作家と文化活動の問題」より 著者:宮本百合子
学者、などのインテリゲンツィアの間に生れているばかりだった。彼女等はフランス語を
母国語のように喋った。ドイツ語で夢を見、ドイツ語で哲学、文学の本をよんだ。音楽、....
「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」より 著者:宮本百合子
からの代表、歓び勇んでやって来たプロレタリア作家たちの到着だ。みんなは、みんなの
母国語で歌った。が、モスクワの初冬の空気をツン裂いて、 「ああインターナショナル....
「バルザックに対する評価」より 著者:宮本百合子
いう尨大な制作を行い、しかも生涯借金に悩まされどおしで死んだ横溢的な世界的作家に
母国語で親しめるということは、我々にとって遅すぎたとしても決して早すぎて到来した....
「三年たった今日」より 著者:宮本百合子
ランドや朝鮮は、その民族の悲劇として永年の間自分の国の言葉をうしなわされていた。
母国語を奪われているということについて、ショパンは彼の音楽でどんなメロディーを訴....
「火薬船」より 著者:海野十三
ことです」 「出て来られない事情というのは何か。それをいえ」 岸隊長は、まるで
母国語のように、中国語でべらべらいいまくる。 そのとき、かの半裸の中国人は、一....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
バタ――マスロ。 幾金なりや――スコリコ? 自余は手まねと表情。悪口には
母国語使用のこと。 以上、新刊しべりあ旅行案内終り。 念のための格言。 か....
「小公女」より 著者:菊池寛
。先生の微笑は非常に喜んでいるしるしでした。セエラの子供らしい美しい声が、自分の
母国語をこうまで率直に、可愛らしく語るのを聞いていると、まるで故郷にでもいるよう....
「文学的自叙伝」より 著者:林芙美子
ると、言葉の見事さに打たれます。私は日本の言葉を大変美しいと思い、ひそかに自分の
母国語にほこりさえ持ちました。倫敦《ロンドン》の宿では川端康成氏の落葉と云う小説....
「あるニュウ・フェイスへの手紙」より 著者:岸田国士
代の詩の問題も話題にのぼりました。あなたは、それについても、現代の詩人の不幸は、
母国語の生命の稀薄さに在りと断言された。僕もその点は同感ですが、また一方、言葉に....
「軽蔑された翻訳」より 著者:三木清
さまじい勢でこの国へ侵入して来たフランス語に対し、また伝統的なラテン語に対して、
母国語の価値に関するいくつかの文章を書いてドイツ人に警告し、ドイツ語をラテン語に....