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母御前
「母御前〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
母御前の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
ではあなたの御家族の中でも、たった一人|姫君《ひめぎみ》だけが、奈良《なら》の伯
母御前《おばごぜ》の御住居《おすまい》に、人目を忍んでいらっしゃる事、――そう云....
「武蔵野」より 著者:山田美妙
……何を匿そう、姫御前は※帷子を着けなされたまま、手に薙刀を持ちなされたまま……
母御前かならず強く歎きなされな……獣に追われて殺されつろう、脛のあたりを噛み切ら....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
かずにいた二人は、びくとしたように振向いた。 「お。……たれかと思うたら、覚一の
母御前か」 田の牛の背も、ぬかるみ道も、花ふぶきが持ってくる白い斑に、今朝は染....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
母子へ物申しまする。これは足利殿の末党一色村の者どもですが、きのう不知哉丸さまの
母御前より、途中、ご危難のよしの報らせをうけ、おあるじ刑部殿のいいつけにて、夜来....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
腹の短刀を引き廻しながら、 「尼前……。これでいいか。高時、こういたしましたと、
母御前へ、おつたえしてくれよ。よう、おわびしてくれよ」 と、かすかな息で言った....