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毎夜
「毎夜〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
毎夜の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
させながら、もどかしそうな声を出す事もあった。
お蓮は彼を送り出すと、ほとんど
毎夜の事ながら、気疲れを感ぜずにはいられなかった。と同時にまた独りになった事が、....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
ら、天下を計る心なぞは、微塵《みじん》も貯えてはいなかった。」
「しかしあの頃は
毎夜のように、中御門高倉《なかみかどたかくら》の大納言様《だいなごんさま》へ、御....
「或る女」より 著者:有島武郎
その夜十一時ごろ倉地が下宿のほうから通《かよ》って来た。裏庭をぐるっと回って、
毎夜戸じまりをせずにおく張り出しの六畳の間《ま》から上がって来る音が、じれながら....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
のために、紀元前二三〇〇年に亘るこの種の観測資料を収集した。カルデアの僧侶たちは
毎夜の星辰の位置とその光輝の強弱を粘土版に記銘し、またこれらの星の出没並びに最も....
「春の潮」より 著者:伊藤左千夫
つ花が高くなった。麦畑はようやく黄ばみかけてきた。鰌とりのかんてらが、裏の田圃に
毎夜八つ九つ出歩くこの頃、蚕は二眠が起きる、農事は日を追うて忙しくなる。 お千....
「紅玉」より 著者:泉鏡花
している。その虹の散るのを待って、やがて食おう、突こう、嘗みょう、しゃぶろうと、
毎夜、
毎夜、この間、……咽喉、嘴を、カチカチと噛鳴らいておるのでないかい。 二の....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
今も言う通りだ。殺さぬまでに現責に苦しめ呪うがゆえ、生命を縮めては相成らぬで、
毎夜少年の気着かぬ間に、振袖に緋の扱帯した、面が狗の、召使に持たせて、われら秘蔵....
「第二菎蒻本」より 著者:泉鏡花
し候よりせむ方なしとて、毎日少しずつふくみ洗いいたし候ては、おかみさんと私とにて
毎夜|添臥※…… ふくみ洗いで毎晩抱く、あの明石のしみを。行かれるものか、素手....
「照葉狂言」より 著者:泉鏡花
、退りて二階なる窓の戸に向いて、 「姉さん、唯今帰りました。」 と高く呼びぬ。
毎夜狂言見に行きたる帰には、ここに来てかくは云うなりけり。案じてそれまでは寝ねた....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
い込んで居たのでした。――あべこべに私ども夫婦はわが娘の手て済われました。夫婦が
毎夜夢の中に続けざまに見るあの神々しい娘の姿……私どもの曇った心の鏡にも、だんだ....
「多神教」より 著者:泉鏡花
ん。唯今|布気田も申す――三晩、四晩、続けて、森の中に鉄槌の音を聞いたというが、
毎夜、これへ参ったのか、これ、明に申せよ。どうじゃ。 お沢 はい、(言い淀み、言....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
く度か、この騎士が付近を巡回している音が聞えたし、そのときの話では、教会の墓場に
毎夜その馬をつないでおくということだった。 この教会は人里はなれているので、浮....
「遠野の奇聞」より 著者:泉鏡花
なれば、金魚麩のようにて欲くもあらねど、吠えても嗅いでみても恐れぬが癪に障りて、
毎夜のごとく小屋をまわりて怯かす。時雨しとしとと降りける夜、また出掛けて、ううと....
「山吹」より 著者:泉鏡花
人形使 はあ、その上の願と申せば、この身体が粉々になりますまで、朝に晩に、毎日
毎夜、お美しい奥方様の折檻を受けたいばかりでござります。――はや酔も覚めました。....
「葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
ある。 七兵衛――この船頭ばかりは、仕事の了にも早船をここへ繋いで戻りはせぬ。
毎夜、弁天橋へ最後の船を着けると、後へ引返してかの石碑の前を漕いで、蓬莱橋まで行....