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毒を以て毒を制す
「毒を以て毒を制す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
毒を以て毒を制すの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夢」より 著者:芥川竜之介
か》えない景色だった。しかし銀座や浅草よりもわたしの心もちにぴったりしていた。「
毒を以て毒を制す、」――わたしはひとり土手の上にしゃがみ、一本の煙草をふかしなが....
「乞食学生」より 著者:太宰治
れるものじゃない。」自分で言いながら、ぞっとした程狂暴な、味気ない言葉であった。
毒を以て毒を制するのだ。かまう事は無い、と胸の奥でこっそり自己弁解した。 「嫉妬....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
者共《ものども》を幕府が召し集めて、最も好むところの腕立てに任せる役目ですから、
毒を以て毒を制すると謂《いい》つべきものです。 近藤勇は野猪《やちょ》のような....
「沈黙の塔」より 著者:森鴎外
る。 フランスとベルジックとの文学で、Maupassant の書いたものには、
毒を以て毒を制するトルストイ伯の評のとおりに、なんのために書いたのだという趣意が....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
悲鳴に類する叫びをあげて、江戸ッ子、江戸ッ子と続けざまに叫んだのは、もうこの上は
毒を以て毒を制するの手段、つまり、江戸ッ子を以て江戸ッ子を抑えるの手段に出でるほ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ておくという政略もあったのです。
天下の大勢を知らない女軽業の親方お角さんは、
毒を以て毒を制する、時にとっての政略を知らない。ただ残忍と殺伐の点ばかりを見せつ....