毒心[語句情報] »
毒心
「毒心〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
毒心の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「富士」より 著者:岡本かの子
る。今更、この期になってびくつくまいぞ」 娘の冴えまさる美しい顔を見ると、その
毒心もつい鈍るので翁は眼を娘から外らしながら声を身体中から振り絞るべく、身体を揉....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
竹園《からんだちくおん》は無双の勝地で、一切の毒虫なく、もし毒虫がこの園に入らば
毒心がなくなる。衆生この園に入らば、貪慾、瞋恚、愚痴を発せず、昔|瓶沙王《びょう....
「樋口一葉」より 著者:長谷川時雨
て、事理明白にものがたる。かつて浪六がいひつるごとく、かれは毒筆のみならず、誠に
毒心を包蔵せるのなりといひしは実に当れる詞《ことば》なるべし と評した斎藤緑雨....
「増長天王」より 著者:吉川英治
! ばか者奴ッ」 「うーむ……」と百助、歯を食いしばって無念がったが、それは彼の
毒心に、グサと入った匕首の言葉である。こめかみから額に、蚯蚓のような青筋をみなぎ....