毒殺[語句情報] »
毒殺
「毒殺〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
毒殺の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「婦系図」より 著者:泉鏡花
う。河野家の名誉のために、旧悪を知ってる上、お道さんと不都合した、早瀬と云う者を
毒殺しようと、娘を一人傷物にしたんじゃないか。 そこを言うのだ。児よりも家を大....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
で連れだして運転手にアイスクリームを買いにやらせ、その留守に車内で或る手段により
毒殺したというのだ。動坂は自分の兄を殺した仇敵である。その兄というのは、動坂の頼....
「超人間X号」より 著者:海野十三
があった。 死刑は絞首台《こうしゅだい》を使うことになっていた。 死刑囚は、
毒殺《どくさつ》で八人を殺したという罪状《ざいじょう》を持つ火辻軍平《ひつじぐん....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
で、主人を手にかけるどころじゃなかった。さあそこで、君は、この家の主人をどうして
毒殺して去ったか、それについて実行した通りを陳《の》べなければならない。さあどう....
「爆薬の花籠」より 著者:海野十三
て来た男は、もちろん玉ちゃんを殺すつもりではなく、留置所につながれているトラ十を
毒殺するつもりであったらしい。いったい何者であろうか、トラ十を殺そうとたくらんだ....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
の間にどのくらいここにも罪悪や悲劇の行われているかを知り悉していた。徐ろに患者を
毒殺しようとした医者、養子夫婦の家に放火した老婆、妹の資産を奪おうとした弁護士、....
「有喜世新聞の話」より 著者:岡本綺堂
しかに見届けたとすれば、お筆もこの事件の関係者には相違ないが、果たして男ふたりを
毒殺するほどの怖るべき兇行を敢てしたかどうかは疑問であった。さりとて男同士の心中....
「怪異黒姫おろし」より 著者:江見水蔭
う。 父は岩五郎と呼び、関川の端れに怪しき旅人宿を営んでいたが、金の有る旅客を
毒殺したとの疑いで高田城下へ引立てられ、入獄中に牢死した。母はそれを悲しんで、病....
「備前天一坊」より 著者:江見水蔭
、朝の食事が済んでからであった。突然智栄尼が腹痛に苦しみ出した。 「こりや、毒、
毒殺じゃ。
毒殺じゃ」 宿の者はびっくりした。 第一に駈着けたのが医師の俊良。....
「仲々死なぬ彼奴」より 著者:海野十三
れる。 (わかった、彼等一団の親戚たちは、一致協力して、あるまいことか大熊老人の
毒殺を企てて、それが不幸にも見事に成功してしまったのだ。きっと、そうに違いない。....
「山椒魚」より 著者:岡本綺堂
いように思われて来た。そんなら誰がどうして殺したのか、二人の学生が二人の女学生を
毒殺したのか。なんの目的でそんな怖ろしいことを仕いだしたのか。単純な僕の頭脳では....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
ある。足利兄弟の和睦はふたたび破れて、さきの勝利者であった直義は却って兄のために
毒殺されてしまった。それから四年の後に尊氏も死んだ。その後にも南北朝の争いは一日....
「修禅寺物語」より 著者:岡本綺堂
前者であろうと察せられる。私が滞在していた新井の主人の話に拠ると、鎌倉では頼家を
毒殺せんと企て、窃に怪しい薬を侑めた結果、頼家の顔はさながら癩病患者のように爛れ....
「活人形」より 著者:泉鏡花
事も無げに謂う顔を警部は見遣りて、「君、鰒でも食って死よったのかも知れんが。何も
毒殺されたという証拠は無いではないか。泰助は死骸の顔を指さして、「御覧なさい。人....
「鉄の処女」より 著者:大倉燁子
るといいますから、伯爵は奥様を持てあましてらしたんじゃありませんか、そこで密かに
毒殺して、その罪を蔭の男、即ちお兄さんに塗りつけ、こんどは殺人罪で永久にこの世か....