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毒舌
「毒舌〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
毒舌の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
ない。
五
しかし、銭湯を出た時の馬琴の気分は、沈んでいた。眇の
毒舌は、少なくともこれだけの範囲で、確かに予期した成功を収め得たのである。彼は秋....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
》りつけたのだろう。」と云ったそうだぜ。君なんぞは気をつけないと、すぐにメリメの
毒舌でこき下《おろ》される仲間らしいな。』三浦『いや、それよりもこんな話がある。....
「路上」より 著者:芥川竜之介
って来た。と同時にやはり藤沢が、何か大井に含む所があって、好《い》い加減に中傷の
毒舌を弄しているのではないかとも思った。が、次の瞬間に藤沢はちょいと首を曲げて、....
「捨児」より 著者:芥川竜之介
から、癇癖《かんぺき》の強い日錚和尚は、ほとんど腕力を振わないばかりに、さんざん
毒舌を加えた揚句《あげく》、即座に追い払ってしまいました。
「すると明治二十七年....
「或る女」より 著者:有島武郎
んがきょう貸してくださいましたの。わたしわかりそうもありませんわ」
愛子は姉の
毒舌をあらかじめ防ごうとするように。
「へえ、それじゃ岡さん、あなたはまたたいし....
「土曜夫人」より 著者:織田作之助
都へ来ているのも、実は章三という男のせいだったのだ。 陽子の父の中瀬古鉱三は、
毒舌的な演説のうまさと、政治資金の濫費と、押しの強さで政界に乗り出していたが、元....
「国際殺人団の崩壊」より 著者:海野十三
を俯いた。 「薬学者連中が毒瓦斯にやられるなんて、ちょっと妙な話じゃね」博士は、
毒舌を弄するというのでもなく、これだけのことをスラスラと言ってのけた。 「ですが....
「赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
る毎日百人|宛の死者の枕頭に立って殺人審問をしなければ居られなくなるだろうなどと
毒舌を奮い、一杯|担がれた腹癒せをした。 しかし探偵小説に趣味を持っている私と....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
推理測定を超越した化物に違いないのである。乙骨医師は時計を見て立ち上ったが、この
毒舌家は、一言皮肉を吐き捨てるのを忘れるような親爺ではなかった。
「さて、今夜は....
「猿飛佐助」より 著者:織田作之助
時には飛行の一足飛びに、日本全土飛び歩く、忍術道中の草鞋をはいて、はいて捨てるは
毒舌三昧、ああこれからが面白いが、そなたに別れるこの苦しさは、少し旅寝の枕を濡ら....
「恐竜島」より 著者:海野十三
口をきいた連中も崖の中段で小さくなっているじゃないか。うわはははは」 モレロは
毒舌《どくぜつ》をふるう。 「モレロ君。君は自分の分を、このロープでくくりつけた....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
そこへお懸けなさい。今日は帆村君が代ってお訊ねします」 検事は亀之介の騒々しい
毒舌を暫く辛抱して聞いた上で、空いた椅子を指した。亀之介は、それをいつものように....
「一週一夜物語」より 著者:小栗虫太郎
ろうと思うわ。だけど、なにしろまめすぎるんでほかが分らなくなるの」 彼女一流の
毒舌が、このときはまったく苦痛のなかから発せられました。 「パドミーニ、パドミー....
「可能性の文学」より 著者:織田作之助
、一人憂うという顔をしたり、文壇を指導したり、文壇に発言力を持つことを誇ったり、
毒舌をきかせて痛快がったり、他人の棚下しでめしを食ったり、することは好まぬし、関....
「雨」より 著者:織田作之助
。奇蹟はあらわれず、勝とうと思えば勝てた筈だという彼のいいわけも和尚の大人気ない
毒舌にかゝって一笑に附されてしまうと、一途に残念がった。彼はもう一つの奇蹟を待ち....