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毒草
「毒草〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
毒草の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
縦し不名誉にもせよ罪人を保護する訳には行かぬ、まして叔父の命を狙い、恐ろしい
毒草を隠して居る罪人を、若し保護するに於いては全く人間の道を逆行する者である、と....
「壊れたバリコン」より 著者:海野十三
タル一団アリ。彼等ハ異様ノ風体ヲナシ身ノ丈程ノ雑草中ニ潜ミ居リシモノナリ。全身ニ
毒草ノヨウナモノヲツケタルモ、……」(判読不能) 僕「空電妨害ニ悩サル。貴局ノ送....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
攣等に特効あるため、学者の星と云われる木星の表徴とす。
(二)毒人蔘。繖形科の
毒草にして、コニインを多量に含み、最初運動神経が痳痺するため、妖術師の星と称され....
「天主閣の音」より 著者:国枝史郎
作って何んにするんだ」 「しかも普通の花じゃあ無い」老人は俄に真面目になった。「
毒草だよ、
毒草だよ」 「
毒草※ と香具師は鸚鵡返した。少し顔が蒼白くなった。 ....
「千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
私達は村はずれの田圃道を通って、ドロ柳の若葉のかげへ出た。谷川には鬼芹などの
毒草が茂っていた。小山の裾を選んで、三人とも草の上に足を投出した。そこでB君の友....
「艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
になることになっているが、こうして幾度か繰返しているうちには、それと知らないで、
毒草を口にすることも少くない。そんな場合には、皆の唇は紫色に腫れあがり、胸先がち....
「野道」より 著者:幸田露伴
れはタムシ草と云って、その葉や茎から出る汁を塗れば疥癬の虫さえ死んでしまうという
毒草だそうで、食べるどころのものでは無い危いものだということであって、自分も全く....
「水鬼」より 著者:岡本綺堂
んある。これもその一例であるらしい。 聊斎志異の水莽草とは違って、この幽霊藻は
毒草ではないということだ。しかしそれが
毒草以上に恐れられているのは、その花が若い....
「十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
密貿易の親船だ! 麝香、樟脳、剛玉、緑柱石、煙硝、氈、香木、没薬、更紗、毛革、
毒草、劇薬、珊瑚、土耳古玉、由縁ある宝冠、貿易の品々が積んである! さあ、日が落....
「山の春」より 著者:高村光太郎
るのでチチグサともいっている。小川のへりには、トリカブトや、ベコノシタなどという
毒草が青々と出ているので用心する。大へんうまそうに見える。植物学者白井光太郎博士....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
が、どうも心が落ち着かない。「途方もねえ美男だが、美男なりが気に食わねえ。まるで
毒草の花のようだ。よこしまなものを持っている。ひょっとするとレコじゃないかな? ....
「壁の眼の怪」より 著者:江見水蔭
うした場合の殺人罪は、この里では黙認されているのであった。すでにある時代の女は、
毒草をひたし物にして、欺いてその男に食わして殺したという。それから最近の事件では....
「仲々死なぬ彼奴」より 著者:海野十三
した先輩も少くないので、独創を尊ぶ喜助の満足を得ることは出来なかった。それでは、
毒草ストロファンツスを使うのはどうであろうか。これは研究所の標本室にあるのを覗い....
「山椒魚」より 著者:岡本綺堂
左衛門殺しといって、子供でも決して手を触れないことにしているのです。女学生たちも
毒草ときいてびっくりしたらしく、みんな慌ててそれを捨ててしまったそうです。さあ、....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
まず紙を買い整える。その紙は紙の樹で拵えたのでなく草の根で拵えるのです。その草は
毒草で根もやはり毒です。その根は白い色で繊維が沢山ある。その繊維でもって紙を製造....