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比す
「比す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
比すの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
あった。それでも神は、最後に人類をこの悪魔の手から救い出したではないか! これに
比すれば、現代の堕落の如きは、まだまだ言うに足りない。神と天使の光が加わるに連れ....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
になる。しかしこの力は正しくニュートンの導いた通り太陽から遊星への距離の自乗に反
比することいわゆる重力であるべきであって、すなわち、スウェデンボルクの所説は全く....
「大利根の大物釣」より 著者:石井研堂
鈎政」に型を授けて、特に造らせしものに係る。これを結びたる天糸を釣る織細の釣具に
比する時は、都人士の夢想にも及ばざる粗大頑強のものたるは言うまでもなし。 さて....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
レスデンを固守して冬営に移った。 トルゴウの会戦は一九一八年のドイツ軍攻勢にも
比すべきものである。ともに困難の極に達したドイツ軍が運命打開のため試みた最後的努....
「瘤」より 著者:犬田卯
う莫大な香料を貰ったとはいうものの、遺族にとってはおやじが八年間遊んで使った金に
比すれば、それは十分の一にも相当しないと零した位で、かなりあった土地もおおかた抵....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
ころの影響、結果を考えざるべからず。かくのごとき教育は、もしこれを学校の小教育に
比すれば、実に大教育といわざるべからず。余は、この大教育をもって自ら任ぜんと欲す....
「西航日録」より 著者:井上円了
なりという。これをわが国の大河たる利根川、信濃川等の、本支合して二百里内外なるに
比すれば、その差、同日の論にあらず。もってシナ国の一斑を知るに足る。かかる天然の....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
て断然意を決して、南球周遊の途に上るに至る。 けだし、北半球はこれを人の年齢に
比するに老朽せるもののごとく、これに反して南半球は血気さかんなる青年時代のごとく....
「迷信解」より 著者:井上円了
るるに対し、日月星辰、山川草木ことごとく真怪なりといいて答えておる。かかる大怪に
比すれば、狐狸、天狗、幽霊などは妖怪とするに足らぬものである。しかるに世人は、妖....
「妖怪学」より 著者:井上円了
、訪問、会合、旅行、またその割合多きにおれり。しかして病気の夢、これを他種の夢に
比するに、その割合やや多きは、当時、病気療養のためその地にありて、多少懸念すると....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
とごとく休息するをもって、その一部分に集まるところの心力の分量、これを他の部分に
比するに、その割合ことに多きにより、一は一部分の思想ひとりその作用を営み、他の部....
「妖怪報告」より 著者:井上円了
より、食を得、飲を求むるにおいては労することなしといえども、かの空中自在の飛揚に
比すれば、その苦と歓とは果たしていかんぞや。余や、この籠を居となす、すでに一年。....
「明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
的、超絶的、主観的、道徳的、宗教的、というような思想の系統である。この側は前者に
比すれば深遠となり、微妙となり、幽奥となりゆくが、どうかすると世間とかけはなれて....
「『新訳源氏物語』初版の序」より 著者:上田敏
楽の喩を設けていわば、あたかも現代の完備した大風琴を以って、古代聖楽を奏するにも
比すべく、また言葉を易えていわば、昔名高かった麗人の俤を、その美しい娘の顔に発見....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
いずれも食戒が厳しく、間食は絶対に禁じられたが、今ならカルケットやウェーファーに
比すべき軽焼だけが無害として許された。殊に軽焼という名が病を軽く済ますという縁喜....