比島[語句情報] » 比島

「比島〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

比島の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十二月八日」より 著者:太宰治
。目刺、二十銭。市場で、またラジオ。 重大なニュウスが続々と発表せられている。比島、グワム空襲。ハワイ大爆撃。米国艦隊全滅す。帝国政府声明。全身が震えて恥ずか....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
ったのだという。これもよかった、早く事情が分って安心した。 ◯戦果三種発表。あの比島沖での攻撃の外、硫黄島沖の戦果大いにあがる。また昨日の敵艦載機撃墜百一機と発....
わが町」より 著者:織田作之助
に避暑都市を開いて、兵舎を建築する計画の附帯事業として、ベンゲット道路の開鑿は、比島領有後の合衆国の施政に欠くことの出来ないものであった。 工事監督が更迭して....
パンドラの匣」より 著者:太宰治
と眼にとまらぬ早さでまわっていたのだ。欧洲に於いてはナチスの全滅、東洋に於いては比島決戦についで沖縄決戦、米機の日本内地爆撃、僕には兵隊の作戦の事などほとんど何....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
・チャイナ号に乗船したときのことだった。彼は飛行島に潜入したときに近づきになった比島の志士カナモナ氏が数本の日本刀を持っているのを見て、無理にねだって、二本を譲....
社会時評」より 著者:戸坂潤
又留保方を、即ち前通り不参加だという打電を、命じた。山本博士はこの命令に従って、比島側に対して体協の抗議文に対する返事を促して、帰国の途に就いた。 処が日本の....
土佐の地名」より 著者:寺田寅彦
出雲の境も砂嘴か。) 孕 「パラモイ」は広き静処の義であるからその方かもしれぬ。比島 「ピ」は小の義、「シュマ」は石。 サ島 「サ※、乾出せる岩礁か。 万々 「....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
動を吊しあげるのも、根は日本の軍部が仕込んだ業だ。 私は先日、今日出海の「私は比島の浮浪者だった」を読んで、彼のなめた辛酸の大きさに痛ましい思いをさせられたが....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
係ないが、隣の飯能に最も関係深い豪族が丹治氏。宣化天皇の子孫多治比古王の子が多治比島。その子孫が武蔵の守となって後に飯能に土着し、今は中山氏を称している。この子....
金狼」より 著者:久生十蘭
調子でいった。 「|泥棒だゾ《ヌストドーイ》」眼の窪んだ、つんと鼻の高い、すこし比島人《フィリッピンじん》じみているが、愛くるしい健康そうな娘だった。伸びすぎた....
東京宝塚劇場の再開に憶う」より 著者:小林一三
たりました。 次いで終戦となり、昭和二十年十二月廿四日に進駐軍のため接収され、比島戦線にて活躍して散った米国の新聞記者のアーニイ・パイルの名を冠したアーニイ・....
宇賀長者物語」より 著者:田中貢太郎
江が奥深く入り込んで、高知市の東になった五台山と呼んでいる大島や、田辺島、葛島、比島など云う村村の丘陵が波の上に浮んでいた。長岡郡の国府に在任していた国司などが....
わが町」より 著者:織田作之助
である。蒲団もなく、まるで豚小屋であった。 食物もひどかった。虫の喰滓のような比島米で、おまけに鍋も釜もない故、石油缶で炊くのだが、底がこげついても、上の方は....