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毛唐人
「毛唐人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
毛唐人の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
は何とか早く埓を明けてやらなけりゃあいけますめえ。日本の役人ペケありますなんて、
毛唐人どもに笑われちゃあ癪ですからねえ」 「大きく云やあ、そんなものだ。あした八....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
き声で呶鳴るという始末。 異人嫌いの時代ですから、こうなると堪まりません。この
毛唐人め、ふてえ奴だ。取りもしねえものを取ったと云って、日本人を泥坊扱いにしやあ....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
と、いつの間に用意をしたか、取って捨てた手拭の中から腹掛を出た出刃庖丁。 「この
毛唐人めら、汝、どうするか見やあがれ。」 あッと云って、真前に縁へ遁げた洋服は....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
するもの」――それが黒船であったのだ。 当時この国には、紅毛という言葉があり、
毛唐人という言葉があった。当時のそれは割合に軽い意味での毛色の変わった異国の人と....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
の人たちのことを振り返って見る必要がある。 二 紅毛とも言われ、
毛唐人とも言われた彼らは、この日本の島国に対してそう無知なものばかりではなかった....
「連句雑俎」より 著者:寺田寅彦
詩形の中でも特に俳諧連句《はいかいれんく》という独自なものの存在する事をこれらの
毛唐人《けとうじん》どもが知っていたかどうか、たとえそういう詩形の存在を概念的に....
「油絵新技法」より 著者:小出楢重
うもピカソは、まったく東洋には昔から決してなかったものばかりを持っているところの
毛唐人中の毛唐である。 (「美術新論」昭和五年一月) 絵画きの日記 油絵....
「ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
いかんよ」 「いや、おれはなぐる、忠告なんて手ぬるいことではだめだ、あれを見い、
毛唐人は犬やねこのようなまねをしてそれが愛だというんだ、おれはそれが気に食わねえ....
「寺内の奇人団」より 著者:淡島寒月
扱われていたのでした。 それから次には伊井蓉峰の親父さんのヘヾライさん。まるで
毛唐人のような名前ですが、それでも江戸ッ子です。何故ヘヾライと名を附けたかという....
「言葉の不思議」より 著者:寺田寅彦
barbaros に相当するものになっているからおもしろい。東夷南蛮の類であり、
毛唐人の仲間である。この「ヤ※ナ」が「野蛮」に通じまた「野暮な」に通ずるところに....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
立っている人を、すかして見たりしながら、四方山《よもやま》話をしていた。
「その
毛唐人がさ、腰をかけるってのは、膝が曲らねえからだよ。膝さえ曲りゃあ、ちゃんと、....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
物に行ったことと見える。 彼らが帰った後で、師匠はぷんぷん怒っていられる。 「
毛唐人に日本の彫刻が分るものか。気に入らないなら気に入らないで止したらよかろう。....
「死剣と生縄」より 著者:江見水蔭
道とか槍術とか、そんな方は見切りをつけて、砲術を学んだ方が為に成る。それには一度
毛唐人の国へ行って来た方が好いとのお話……私は、実は貴郎に、米利堅へでも、和蘭陀....
「京鹿子娘道成寺」より 著者:酒井嘉七
でございましょう。楽屋番の、この親爺には、たとえ切支丹伴天連の法をわきまえている
毛唐人にも、出来そうな事には思えませぬ」 |○| ※恋の手習つ....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
お待ち下さい、待っておくんなさいまし。ええと、先生、こうです。何だってその、あの
毛唐人奴等、勝山のお嬢さん、今じゃあ柳屋の姉さんだ、それでも柳橋|葭町あたりで、....