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毛色
「毛色〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
毛色の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
たズボンの下に毛だらけの馬の脚を露《あらわ》している。薄明《うすあか》りの中にも
毛色の見える栗毛《くりげ》の馬の脚を露《あらわ》している。
「あなた!」
常子....
「或る女」より 著者:有島武郎
ふたり》の間には金輸際《こんりんざい》理解が成り立ち得ないと思うと、彼女は特別に
毛色の変わった自分の境界《きょうがい》に、そっとうかがい寄ろうとする探偵《たんて....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
目安書というのが今日の刑法などに比べると余ほど大づかみに出来ていますから、なにか
毛色の変った不思議な事件が出来《しゅったい》すると、目安書だけでは見当が付かなく....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
いや、その隠密についてこんな話があります。これは今云った悲劇喜劇のなかでは余ほど
毛色の変った方ですから、自分のことじゃありませんけれど、受け売りの昔話を一席弁じ....
「猫と色の嗜好」より 著者:石田孫太郎
も角、之を愛して飼育する人の心得べき点と信ずる、又実用的に飼育する人でも美わしい
毛色に、赤い紐を首に廻したのは見苦しくもあるまいと思うから、詰らぬ様なことなれど....
「去年」より 著者:伊藤左千夫
。僕はひとり言ながらさっそく牛舎に行ってみた。熱もあるようだ。臀部に戦慄を感じ、
毛色がはなはだしく衰え、目が闇涙を帯んでる。僕は一見して見込みがないと思った。 ....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
ると、墓の奥から五、六匹の犬があらわれた。かれらは片端からみな撲殺されたが、その
毛色も形も普通の犬とは異っていた。 ※神 俗に伝う。人が死んで数日の後、....
「錦染滝白糸」より 著者:泉鏡花
なすって下さいまし。何にも知らない不束なものですから、余所の女中に虐められたり、
毛色の変った見世物だと、邸町の犬に吠えられましたら、せめて、貴女方が御贔屓に、私....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
、一枚外れている処だ。 どんと倒落しに飛んで下りたは三毛猫だあ。川の死骸と同じ
毛色じゃ、(これは、と思うと縁へ出て)……と客人の若え方が言わっしゃったで、私は....
「悪獣篇」より 著者:泉鏡花
さものんきらしく、おもしろそうに遊んでいる。 それをまたその人々の飼犬らしい、
毛色のいい、猟虎のような茶色の洋犬の、口の長い、耳の大きなのが、浪際を放れて、巌....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
人というのみで、一々|細かいことは判りかねました。標本として私はそれ等の中で少し
毛色の異ったものの人相書を申上げて置くことにいたしましょう。 梅の精の次ぎに私....
「虎」より 著者:岡本綺堂
こが例のインチキで、弟の幸吉が飛んだ商売気を出した。というのは、それが三毛猫で、
毛色が虎斑のように見える。それから思い付いて、いっそ虎の子という事にしたらどうだ....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
ておったし、十一月まではローヤル・ソサイテーの評議員でもあったが、この外にもなお
毛色の少し変った研究をしておった。 すなわち、振動する板面が出来て、軽い粉はこ....
「あほう鳥の鳴く日」より 著者:小川未明
根に止まりました。 それは、夕暮れ方の太陽の光に照らされて、いっそう鮮かに赤い
毛色の見える、赤い鳥でありました。 「さあ、このように赤い鳥が飛んでまいりました....
「大きなかしの木」より 著者:小川未明
はくらべられないほど美しゅうございました。赤に、焦げ茶に、紫に、白に、いろいろの
毛色の変わった着物を被ていました。そして、おしゃべりでした。 「お母さん、いいと....