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民地
「民地〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
民地の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「星座」より 著者:有島武郎
わ》の山波を西に負って、豊平川を東にめぐらして、大きな原野の片隅に、その市街は植
民地の首府というよりも、むしろ気づかれのした若い寡婦《かふ》のようにしだらなく丸....
「後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
全《まった》く描いて逝った人であります。南半球の星を、何年間かアフリカの希望峰植
民地に行きまして、スッカリ図に載せましたゆえに、今日の天文学者の知識はハーシェル....
「弓町より」より 著者:石川啄木
は生れて初めて酒を飲んだ。 ついに、あの生活の根調のあからさまに露出した北方植
民地の人情は、はなはだしく私の弱い心を傷づけた。 四百トン足らずの襤褸《ぼろ》....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
を有する国家がヨーロッパにしかない時代に、英国は制海権を確保してヨーロッパから植
民地に行く道を独占し、更にヨーロッパの強国同士を絶えず喧嘩させて、自分の安全性を....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
今次の日米戦役に於ては、全く事情を異にして戦闘区域は国外に限定を許されず、吾が植
民地は勿論、東京大阪等の内地まで、戦闘区域とするの已むなきに立至った。これは諸君....
「三十年後の世界」より 著者:海野十三
をうけて行くことになるんでしょうね」 「それもそうだと思うね。地球人類は火星を植
民地とすることだろう。そしてどんどん地球文化を植えつけて、火星の文化水準をできる....
「ふしぎ国探検」より 著者:海野十三
やかに走る。 「あ、日本人もいる。いや、日本人が一番多い。先生、ここは日本人の移
民地《いみんち》ですか」 東助は目をかがやかして、たずねた。 「ここは日本人が....
「二、〇〇〇年戦争」より 著者:海野十三
たい。そして、一週間はこっちで暮し、次の一週間は、そっちで暮し、太青洋を、わが植
民地の湖水として、眺めたいなどと、申して居りましたわよ」 「そうですか。そいつは....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
的優勢の地位に立とうと、戦備に忙しいのです。わが大英帝国は、東洋殊に中国大陸を植
民地にするという方針を一歩も緩めてはいない。これまで中国に数億ポンドの大金を出し....
「空襲警報」より 著者:海野十三
ニヤリと笑って、 「さあ、これからいよいよ日本帝国を亡ぼし、東洋全土をわがS国植
民地とするその最初の斧をふりおろすのだ。ああ、愉快!」 と、航空地図上の日本本....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
ったから、昔の江戸の武家のお部屋や町家の囲女の情緒はまるで失くなって、丁度今の殖
民地の「湾妻」や「満妻」を持つような気分になってしまった。当時の成上りの田舎侍ど....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
国各郡残る所なく、周遊巡了つかまつりたき志望にこれあり候につき、南洋および南米植
民地の風教視察の必要を感じ、四月一日の便船にて、豪州へ向け航行つかまつるべく候(....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
では、平和と民主主義をもとめる勢力の増大、なかんずくアジア、アフリカにおける反植
民地、反帝国主義の高揚は決定的な力となった大勢を示しています。(拍手)もはや帝国....
「『火星兵団』の作者の言葉」より 著者:海野十三
らなくなったのです。しかも、これまでならば、旧日本とでも申しますか、日本内地と植
民地とそして満洲ぐらいを護っていればよかったのが、ここへ来まして、わが国の生命を....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
している時、日露戦争、南阿戦争は持久戦争の傾向を示したものであるが、それらは皆殖
民地戦争のためと簡単に片づけられた。もちろん土地の兵力に対する広大と交通の不便が....