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民意
「民意〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
民意の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「運命」より 著者:幸田露伴
此書のみを読めば、王に理ありて帝に理なく、帝に情無くして王に情あるが如く、祖霊も
民意も、帝を去り王に就く可きを覚ゆ。されども擅に謝張を殺し、妄に年号を去る、何ぞ....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
ところがあるからいい。」 「そう君のように、むずかしく考えるからさ。庄屋としては
民意を代表するし、本陣問屋としては諸街道の交通事業に参加すると想って見たまえ。と....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
のようなものが考えずにはいられなかったことである。どんな英雄でもその起こる時は、
民意の尊重を約束しないものはないが、いったん権力をその掌中に収めたとなると、かつ....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
の信用もまだ一般に薄かった。東山道総督の執事はそのために、幾たびか布告を発して、
民意の尊重を約束した。このたび勅命をこうむり進発する次第は先ごろ朝廷よりのお触れ....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
のことのようでもある。彼半蔵のような愚直なものが忘れようとして忘れられないのは、
民意の尊重を約束して出発したあの新政府の意気込みであった。彼が多くの街道仲間の不....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
、因記《よって》二其事於冊尾一云。 四七 大木司法卿の造語造字案 法は国
民意識の表現であるという位であるから、一国の法を他国に継受することは、決して容易....
「春遠し」より 著者:宮本百合子
いる旧い日本の君主に主権のある政治の形をどこまでも守ろうとしていて、それが所謂「
民意」であるかのように見せているわけもこの表を見ると、全く肯けて来る。社会党九二....
「明日への新聞」より 著者:宮本百合子
閥官僚政府に向って、常に思想の一牙城たろうとした。 元来、新聞発行そのものが、
民意反映の機関として、またその
民意を進歩の方向に導くための理想をもって始められた....
「イデオロギーの論理学」より 著者:戸坂潤
――国家意識の欠乏として性格づけられる。かくてこの社会現象という事物は信仰又は国
民意識の鼓吹によって実践的に処理され得るものと思い做される。そう想像することは実....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
ワイヤン)もない。民衆の総意というものもだから元来存在しないのである。日本に於て
民意とか世論とか呼ばれるものは、実は一種のアナロジーに過ぎなくて、それは日本の「....
「レンブラントの国」より 著者:野上豊一郎
ントの後期に於いて最も熱情を罩《こ》めて描いた物の一つであろう。新興オランダの市
民意識のほかに、北方人・新教徒としての民族的社会的意識も強く感じられる。結局は彼....
「恐怖の季節」より 著者:三好十郎
貴族的」――というと言葉が過ぎる――たとえば芥川竜之介などと同じ系列に属する「選
民意識《エリート》」――と言ってもピタリと当った言葉とは言えないが、さればと言っ....
「樹氷」より 著者:三好十郎
なきゃならない。そういう際にだね、山林を開拓して、主食を生産しようとする下からの
民意をだな、おさえるということはできないな。 壮六 いえ、それが轟さん、何度も言....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
人間としてほとんど完備して居るほどの人である。ことに下民の情によく通じ、そうして
民意を容れ民心を収攬することに力め、また法律を正しゅうしてほとんど賄賂をもって事....
「加波山」より 著者:服部之総
ぱみじんのごとく打くだかるると同時に、人の自由人の権利の重んずべきこと、また広く
民意に基いて政治を行わねばならぬことを自らさとり、心に深き感銘を覚え、胸中深く自....