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「民権〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

民権の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
近時政論考」より 著者:陸羯南
のはじめを極めざるがゆえのみ。政治上の論派を区別するもまたこれに似たるものあり、民権を主張するもの豈にことごとく調和論派ならんや、王権を弁護するもの豈にことごと....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
馬場|辰猪、中江|篤介らの人たちが思い思いに、あるいは文明の急務を説き、あるいは民権の思想を鼓吹し、あるいは国会開設の必要を唱うるに至った。真知なしには権利の説....
惜別」より 著者:太宰治
ている事においてもあえて人後に落ちぬつもりであるが、しかし、その三民主義の民族、民権、民生の説の中で、自分には民生の箇条が最も理解が容易であった。いつも自分の目....
二十五年間の文人の社会的地位の進歩」より 著者:内田魯庵
。 夫故、当時に在っては文人自身も文学を以て生活出来ると思わなかった。文人が公民権が無くとも、代議士は愚か区会議員の選挙権が無くとも、社会的には公人と看做され....
地上」より 著者:島田清次郎
た。最初は当時の中央政界で志を得なかったY氏が故郷に退いて静かに力を蓄えつつ自由民権の思想を青年に浸潤させようために結ばれた政治結社だったが、明治二十三年に憲法....
アラメダより」より 著者:沖野岩三郎
る。しかし其の白、黄まぜまぜの顔が楽しそうに労働問題の話をきいている。 この市民権をもつ子供たちが成長して選挙権をもつ頃、排日問題は自然に解決出来るであろう。....
明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
湃として洪水のごとく侵入してきた。すなわち英、米の自由独立の思想、フランスの自由民権の思想などというものが縦横に交叉して紹介され、主張され、唱道され、宣伝され、....
くぐつ名義考」より 著者:喜田貞吉
の様子を考えてみたならば、大御田族となって農耕の業に従事し、住所を平地に求めて公民権を獲得した民衆以外の浮浪民は、なお伊勢の宮川の上流に住んでいたという久久都彦....
憑き物系統に関する民族的研究」より 著者:喜田貞吉
き先住民の子孫である。ただ彼らは早く農民となって国家の籍帳に登録せられ、つとに公民権を獲得したが為に自らその系統に誇って、同じ仲間の非公民を疎外するに至ったに外....
間人考」より 著者:喜田貞吉
頃の地方政治の甚だしく紊れた時代において、課役を避けんが為に私に僧となり、自ら公民権を放棄した所謂中間法師の亜流の徒が、三善清行の所謂「家に妻子を蓄へ口に腥※を....
特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
っております。いずれにしても独立の生活をなすことが出来ない、家来の身分のもの、公民権の無いものであります。しかしその中にも、これを区別しますと、官戸・家人は奴婢....
賤民概説」より 著者:喜田貞吉
が無くなった訳ではなく、たまたまその中の境遇のよいものが、新たに戸に編せられて公民権を得たに過ぎなかったのであろう。つまり彼らは社会の落伍者で、したがって一方に....
俗法師考」より 著者:喜田貞吉
朝に至ってことに増加したことはすでに述べた。地方官の収斂誅求を避けて自ら課丁の公民権を放棄し、形を沙門に托して出家脱籍したものが、延喜時代においてすでに天下の人....
融和問題に関する歴史的考察」より 著者:喜田貞吉
あります。 言うまでもなく浮浪民は、社会の落伍者であります。彼らの多数は一旦公民権を得ていたものでありましたが、その社会から落伍して、本籍地にいられなくなった....
濫僧考」より 著者:喜田貞吉
で詳説する予定であるが、ともかくもこんな有様であったから、諸国の公民は自らその公民権を放棄して出家をなすに至ったものだと今では考えている。この事もいずれ本誌上で....