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民草
「民草〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
民草の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「髪切虫」より 著者:夢野久作
わが女王は 笑はせたまはず」 国々は うれひに鎖し
民草は 悲しみ濡れて 朝まつり いとおろそかに 夜....
「浮雲」より 著者:二葉亭四迷
幕府倒れて王政|古《いにしえ》に復《かえ》り時津風《ときつかぜ》に靡《なび》かぬ
民草《たみぐさ》もない明治の御世《みよ》に成ッてからは、旧里静岡に蟄居《ちっきょ....
「逆立ちの公・私」より 著者:宮本百合子
まになっているのではあるまいか。 明治からの日本の文化史をみれば、われら日本の
民草というものが、ただの一度もヨーロッパ諸国の市民たちが経過した市民社会の生活経....
「平和への荷役」より 著者:宮本百合子
ならなかった。恩賜の義足、恩賜の義手、何という惨酷な、矛盾錯倒した表現であろう。
民草、または蒼生と、ひとりでに地面から生え、ひとりでに枯れてゆくもののような言葉....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
の発展のコースではあっても、大規模な道路をつくるのと、細かい間道を開くのとでは、
民草の葉や茎や根の受ける動揺は非常に違うのである。だから自由主義者にも、一理ある....
「菊人形」より 著者:宮本百合子
に、何がわかっていただろう。 勝ったおかげで一等国になれる、とよろこんだ日本の
民草は、旗行列をし提灯行列をして、秀吉の好んだ桃山模様や、華美な元禄模様を流行さ....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
わしき自然の胸に
生きとし生けるものは喜びに酔いしれ、
あらゆるもの、ありとある
民草を
その後《あと》につき従えぬ。
不幸なる人には友と
葡萄《ぶどう》のつゆと....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
相伝というごときは、将軍と旗本、大名と侍、この関係にはあてはまりましょうが、君と
民草との関係には、あてはまらざる義にござりますぞ!」――で、またも声が絶えて、四....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
重橋の間だけは、続々とつづく黒蟻のような人間の波がゴッタ返しているのです。これを
民草というのだそうだが、うまいことを云うものだ。まったく草だ。踏んでも、つかみと....
「魔都」より 著者:久生十蘭
、友達扱いにして呼び捨てにしたが、これなる人物は、仏領印度支那に於て五千二百万の
民草を統治する、至上至高の皇帝なのである。のみならずすでに日本文学博士の学位を持....
「天狗外伝 斬られの仙太」より 著者:三好十郎
でたらめな乱舞を舞台一杯に。屯所の方より掛け声と手拍子と笑い声。 ――大和島根の
民草の(ヨイショッ) ここに男児と生れなば 花の吹雪の下蔭に(ヨイショッ....
「斬られの仙太」より 著者:三好十郎
でたらめな乱舞を舞台一杯に。屯所の方より掛け声と手拍子と笑声。 ――大和島根の
民草の(ヨイショッ!) ここに男児と生れなば 花の吹雪の下蔭に(ヨイショッ!) ....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
に、
三つの称号、三つの形相を持っている、
ジアナ、ルナ、ヘカテの三一の神よ。我
民草の
惨害を見て、おん身に祈る。
御身よ。胸を披く神、情深き神、静かに
見えて....
「ワーニャ伯父さん」より 著者:神西清
この客間に集まれとのことだったが。(時計を見て)もう一時十五分前だ、何かわれわれ
民草にみことのりがくだるわけだな。 エレーナ 何か用向きがあるんでしょう。 ワー....
「三国志」より 著者:吉川英治
などはすでに老朽の身だが、頼むのは、貴公たち将来のある青年へだ。……どうか億生の
民草のために、頼むぞ劉備」 「やります。先生」 「ああしかし」 「何ですか」 「....