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気候
「気候〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
気候の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「第四の夫から」より 著者:芥川竜之介
。が、このチベットのラッサだけは甚だ僕の気に入っている。というのは何も風景だの、
気候だのに愛着のある訣《わけ》ではない。実は怠惰《たいだ》を悪徳としない美風を徳....
「母」より 著者:芥川竜之介
そうに、途切《とぎ》れていた話を続け出した。
「内地はよろしゅうございますわね。
気候もこちらほど不順ではなし、――」
「参りたてでよくはわかりませんけれども、大....
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
国の風景は美しい――。」
オルガンティノは反省した。
「この国の風景は美しい。
気候もまず温和である。土人は、――あの黄面《こうめん》の小人《こびと》よりも、ま....
「海のほとり」より 著者:芥川竜之介
脛《はぎ》の痒《かゆ》くなるのに閉口したから。)そんなことを話して歩いて行った。
気候は海へはいるには涼し過ぎるのに違いなかった。けれども僕等は上総《かずさ》の海....
「或る女」より 著者:有島武郎
びごとに暑気は薄れて、空いちめんが灰色にかき曇るころには、膚寒く思うほどに初秋の
気候は激変していた。時雨《しぐれ》らしく照ったり降ったりしていた雨の脚《あし》も....
「或る女」より 著者:有島武郎
の女になっていた。
三九
巡査の制服は一気に夏服になったけれども、その年の
気候はひどく不順で、その白服がうらやましいほど暑い時と、気の毒なほど悪冷《わるび....
「星座」より 著者:有島武郎
帰りはしたが、自分の健康が掘りだしたばかりの土塊のような苛辣《からつ》な北海道の
気候に堪えないからとは言いたくなかったので、さらに修業を続けたいのだというよりし....
「国貞えがく」より 著者:泉鏡花
してくれ、で、些《ち》と他愛《たわい》がないほど、のびのびとした心地《ここち》。
気候は、と言うと、ほかほかが通り越した、これで赫《かっ》と日が当ると、日中は早《....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
事のない忙しい漁撈の仕事にたずさわりながら、君は一年じゅうかの北海の荒波や激しい
気候と戦って、さびしい漁夫の生活に没頭しなければならなかった。しかも港内に築かれ....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
ぎ去って氷雪が消え失せたというのである。 誰でも気の付く通り、この伝説は著しい
気候の悪化、その結果として氷河が陸地を覆い、民族の移動の起ったことを最も如実に表....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
る白柳秀湖、清水芳太郎両氏の意見を拝借して、若干の意見を述べる。 文明の性格は
気候風土の影響を受けることが極めて大きく、東西よりも南北に大きな差異を生ずる。わ....
「燕と王子」より 著者:有島武郎
という事もなく宿を定めて南へ南へとかけりましたけれども、容易に暖かい所には出ず、
気候は一日一日と寒くなって、大すきな葦の言った事がいまさらに身にしみました。葦と....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
の経つは活字を拾うより速かに、器械の廻るより早し。その年の夏となりしが四五月頃の
気候のよき頃はさてありしも、六七月となりては西洋|擬いの外見煉瓦蒸暑きこと言わん....
「ドモ又の死」より 著者:有島武郎
│ 青島 ┘ とも子 モデルの娘 処 画室 時 現代
気候のよい時節 沢本と瀬古とがとも子をモデルにして画架に向かっている。戸部は物憂....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
間を頤で教えて、目顔で知らせて、 「お茶を早くよ。」 貧しい盆に茶碗をのせて、
気候は、そんなだのに、もう白地の浴衣です。髪だけは艶々と島田に結っていました。色....