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気取り屋
「気取り屋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
気取り屋の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「駈込み訴え」より 著者:太宰治
れを思った時、はっきりあの人を諦《あきら》めることが出来ました。そうして、あんな
気取り屋の坊ちゃんを、これまで一途《いちず》に愛して来た私自身の愚かさをも、容易....
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
を着せられた。筒っぽの袖に鼻をつけると、紺の匂いがぷんぷん鼻の穴にはいって来て、
気取り屋の豹一には嬉しい晴着だったが、流石に有頂天にはなれなかった。お君はいつに....
「海に生くる人々」より 著者:葉山嘉樹
られでもしたように、動かなかった。 小倉は、よく話がわかった。そして、自分が、
気取り屋でばかであることを、十分にこっぴどくやっつけられていることも知っていた。....
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
反して、江戸ッ子は最も眼に付きにくい部類に属するのであるが、しかし彼等の大部分は
気取り屋だから、自ら平凡な市民と区別が付く。しかもその気取りかたは、そこいらの気....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
彼はそれ程博学であり又結局に於て勉強家でもあるということになる。ただ多少文章上の
気取り屋であるために、原著者の名前を省略したり何かするのである。 独創家でない....
「雨」より 著者:織田作之助
を着せられた。筒っぽの袖に鼻をつけると、紺の匂いがぷんぷん鼻の穴にはいってきて、
気取り屋の豹一には嬉しい晴着だったが、さすがに有頂天になれなかった。お君はいつに....
「金の十字架の呪い」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
カ人の模範と呼ばれても差支えのないようなアメリカ人型であった。彼はおしゃれでまた
気取り屋である。富める浪費者はよくアメリカの小説にあるように柔弱な悪人を造る。ポ....
「だいこん」より 著者:久生十蘭
、非ナリと、好転セズとで、敗けた戦局がどうちがうというんだろう。手のつけられない
気取り屋どもだ。 うちのうしろの高台にある高射砲隊の抗戦派の隊長は、兵隊を集め....
「キャラコさん」より 著者:久生十蘭
ばやく泳ぎ廻っている。 硝子《ガラス》細工のような透明な芝蝦《しばえび》の子。
気取り屋の巻貝《まきがい》。ゼンマイ仕掛けのやどかり。……波のうねりが来るたびに....