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「気圧〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

気圧の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
妖婆」より 著者:芥川竜之介
の婆は鏡を楯《たて》にしながら、少しずつじりじり詰めよせて、しまいには、その鏡に気圧《けお》されるのか、両手の利かないお敏の体が仰向《あおむ》けに畳へ倒れるまで....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
能であると思われた。のみならず空気の密度が高きに登るほど急激に減ずるということが気圧計の観測によって証明されたのであった。従って最早デカルトの渦動説は捨てなけれ....
恐しき通夜」より 著者:海野十三
験が始まった。これは川波大尉が担任する研究題目で、航空学に関する動物実験なので、気圧の低くなった硝子鐘のなかに棲息するモルモットの能力について、これから一時間毎....
海底大陸」より 著者:海野十三
くえの上につみかさねられていった。 海上の天候は、このとききゅうにかわった。低気圧の中心が、足ばやにこっちの方におしだしてきたものと見える。風がひゅうひゅうと....
怪星ガン」より 著者:海野十三
ンネコ号の人々にあいさつをした。 そこは三重の扉を通りぬけたあとの、ふつうの大気圧の部屋であったから、ギンネコ号の人たちはふつうのかっこうをしていた。かれらは....
宇宙の迷子」より 著者:海野十三
は気密室で、空気が外にもれないようにつくってあるが、このあたりまでくると、外の大気圧が低いからどこからともなく艇内の空気が外へぬけだす。だから艇中で酸素などをた....
宇宙戦隊」より 著者:海野十三
ノ指針ハ急ニ自然ニ下リテ、ホトンド零ニ戻ル。気温ハ上昇シツツアリ、タダイマ外部ノ気圧計急ニ上昇ヲハジメ、早クモ五百五……” 五百五というところで、文句は切れて....
怪塔王」より 著者:海野十三
うごいているよ」 「えっ」 一彦がふりかえってみると、おどろきました。顕微鏡や気圧計などいろいろの理化学機械のはいった戸棚が、しずかに横にすべりつつ、壁の中に....
科学者と夜店商人」より 著者:海野十三
るものが沈むためには、どうしても外力が働かねばならない。外力は普通の場合、重力と気圧とに限られている。気圧が増大すると空気が圧縮せられて浮体自身の浮力が減少し、....
余裕のことなど」より 著者:伊丹万作
くまでも源太だから悪く気をまわしてそれを疑つたりはしない。四郎の一言で今までの低気圧がたちまち雲散霧消して、光風霽月、かんらかんらと朗らかにうち笑つて別れてしま....
取舵」より 著者:泉鏡花
せり。 一時魔鳥の翼と翔りし黒雲は全く凝結して、一髪を動かすべき風だにあらず、気圧は低落して、呼吸の自由を礙げ、あわれ肩をも抑うるばかりに覚えたりき。 疑う....
」より 著者:犬田卯
ほどの声で、家付娘の特権を振りまわした。 「ばか阿女、いくらでも哮えろ」と浩平は気圧され気味で、にっと笑った。「山の神なんか黙って引っ込んでいればいいんだ。何の....
三枚続」より 著者:泉鏡花
です。」 語る時、十有数日の間を蒸しに蒸した、人類の汗を絞り抜いた、一昨日来の気圧は、正にその極所に達したと見えて、陰々たる中にものの響、柱がきしむようである....
迷信解」より 著者:井上円了
がある、このとき、もし人体の一部がその場所に触るるならば、その一局部に限り外部の気圧がなくなりたるゆえ、人体内部の気がその空所をみたさんとしてほとばしり出ずると....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
りようやく収まりしも、波なお高く、船の揺動はなはだし。ただし船長の報告により、低気圧すでに去り、石炭も不足せざる見込み立ちたれば、救助船を謝絶せりというを聞きて....