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「気嵩〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

気嵩の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
あらくれ」より 著者:徳田秋声
」 萌黄《もえぎ》の風呂敷に裹《つつ》んだその蒲団を脊負いださせるとき、お島は気嵩《きがさ》な調子で、その時までついて来た順吉を励《はげま》した。 「お前もそ....
老妓抄」より 著者:岡本かの子
見て貰おうとの腹であるのかも知れない。だがまたそうとばかり判断も仕切れない。あの気嵩《きがさ》な老妓がそんなしみったれた計画で、ひとに好意をするのではないことも....
押絵の奇蹟」より 著者:夢野久作
可笑《おか》しくてたまらぬ位だったそうで御座います。 「美人は子を生まず」とか「気嵩《きかさ》の女には子種がすくない」とかよく云うようで御座いますが、私のお母様....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
身の章魚組は少数で、小身の烏賊組が多数であるのは判り切っている。殊にこっちの伜が気嵩《きがさ》のたくましい生まれつきならば格別、自体がおとなしい華奢《きゃしゃ》....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ほろぼしをした方がよかろうぜ。それとも何処までも強情を張って、嘘を云い通すのか」気嵩《きがさ》のようでも根が正直者のお霜である。かまをかけられて恐れ入ったらしく....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
なきに非ざりしやの疑を存する余地あり。且つ、同姉妹が二人共、女性としては珍らしき気嵩なる性格の所有者なる事実よりこれを推せば、両人の間にかかる黙契の成立し得べき....
蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
兵を出した時、年はわずかに十歳だったが、先鋒《せんぽう》になろうと父に請うた位に気嵩《きがさ》で猛《さか》しかった。十八歳といえば今の若い者ならば出来の悪くない....
連環記」より 著者:幸田露伴
う怒り肩で漢語の所謂鳶肩である。鳶肩|豺目結喉露唇なんというのは、物の出来る人や気嵩の人に、得てある相だが、余り人好きのする方では無い。だから男振りは好い方であ....