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「気欝〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

気欝の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
を飜訳した功績だけでも十分承認しなければなるまい。 『浮雲』著作当時の二葉亭は覇気欝勃として、僅に春廼舎を友とする外は眼中人なく、文学を以てしては殆んど天下無敵....
十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
父の勘三が後見をしていた。 寮に住居をしているのは、父母に逝かれた悲しさから、気欝の性になったのを、癒そうとしてに他ならなかった。 ところが今から一月ほど前....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
あまり耳にせぬが、なんの病にきくお灸じゃ」 「これをいたしますれば、とついでから気欝《きうつ》の病にかからぬとか申しまして、ゆうべ式へ出がけに、姉さまがわざわざ....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ってえいうからにゃ、富士のお山でも拝むんだろうと思ったのに、心のつかえ、腰の病、気欝《きうつ》にとりつかれている女が参ると、うそをいったようにけろりと直るという....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
面妖に思うておりまするのでござります。どうしたことやら、あれが、誰袖がどうも少し気欝のようでござりましたのでな、四五日、向島の寮の方へでもまいって、気保養致した....
北村透谷の短き一生」より 著者:島崎藤村
しい祖父の下に育てられ、祖母は又自分に対する愛情が薄かったという風で、後に成って気欝病を発した一番の大本は其処から来たと自白して居る。明治十四年に東京へ移って、....
決闘」より 著者:神西清
マリヤ・コンスタンチーノヴナと子供達の傍を離れないように気を配った。彼女は恐怖と気欝とで力も何も抜け果てて、熱の予感に悩みながら、やっと足を運んでいるのだった。....