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「気疲れ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

気疲れの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
かしそうな声を出す事もあった。 お蓮は彼を送り出すと、ほとんど毎夜の事ながら、気疲れを感ぜずにはいられなかった。と同時にまた独りになった事が、多少は寂しくも思....
真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
るが感心だって、悦んで居るが、年が年だからねえ、何《なん》だって五十五だもの、病気疲れですっかり寝付いて居るからお上《あが》りよ」 新「そうかえ夜来るのも極り....
政談月の鏡」より 著者:三遊亭円朝
》無宿《むしゅく》の悪漢《わるいやつ》でございますから、心の中《うち》で親父は病気疲れで能く眠るだろうし、娘も看病疲れで寝るだろうし、能く寝付いた処へ忍込んであ....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
の鳴き声さえも聞えなかった。 明け方になって陽気がすこし涼しくなると、宵からの気疲れでお蝶はさすがにうとうとと眠った。眼がさめると枕もとにはゆうべの女たちが行....
名人長二」より 著者:三遊亭円朝
、お居間に閉籠って居られますを、奥方が御心配なされて、 奥「日々の御繁務さぞお気疲れ遊ばしましょう、御欝散のため御酒でも召上り、先頃召抱えました島路と申す腰元....
猿ヶ島」より 著者:太宰治
われをよぶ 風の音であろう。私はするするのぼり始めた。 とらわれの われをよぶ気疲れがひどいと、さまざまな歌声がきこえるものだ。私は梢にまで達した。梢の枯枝を....
」より 著者:太宰治
ているのではないかしら。内地では、二、三時間汽車に乗っても、大旅行の感じでとても気疲れがするのだが、外地では十時間二十時間の汽車旅行なんて、まるで隣村へ行くくら....
クリスマス・カロル」より 著者:ディケンズチャールズ
聞えた。彼女は急いで入口に彼女の良人を迎えた。良人と云うのは、まだ若くはあるが、気疲れで、滅入り切ったような顔をした男であった。が、今やその顔には著しい表情が現....
星女郎」より 著者:泉鏡花
何とも言われぬ……」 二十八 「寝てから多時経つ。これは昼間からの気疲れに、自分の魘される声が、自然と耳に入るのじゃないか。 そうも思ったが、し....
好意」より 著者:豊島与志雄
顔を赤らめた。河野も同時に顔を赤くした。 二 吉岡は河野との対語に気疲れがしたせいか、うとうとと眠っていた。それで、敏子さんが八百円のことを彼へ話....
こま犬」より 著者:岡本綺堂
た。ゆうべはかの法事で、夜のふけるまで働かされたのと、いくら無頓着の僕でも幾分か気疲れがしたのとで、なんだか頭が少し重いように思われたので、なんというあてもなし....
雪の宿り」より 著者:神西清
君は九条へと、青侍の御警固で早々にお落し申上げました。やれ一安心と思ったが最後、気疲れが一ときに出まして、合戦の勢がまた盛返したとの注進も洞ろ心に聞きながし、わ....
水晶の栓」より 著者:新青年編輯局
子供は昨夜来の疲れと恐怖でまもなくスヤスヤと眠ってしまった。母親も、はなはだしく気疲れがしたと見えて、子供の上に頭を下げたままウットリとしていた。ルパンはその様....
青蛙神」より 著者:岡本綺堂
い物に行って来たぐらいで、そんなにがっかりするようじゃあ困るね。 李中行 一つは気疲れがしたのだな。近所でありながら、滅多に町の方へ出ないものだから、たまに出て....
飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
空腹とが重った上に、又もや此の難所を二時間余も彷徨ったのであるから、身体の疲れと気疲れとて、彼は少しく眼が眩んで来た。脳に貧血を来したらしい。ここで倒れては大変....