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気迫
「気迫〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
気迫の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
伏せ網を張って待ちぼけ食わされた、あの三ツ又稲荷の境内奥の、しんちんとぶきみに鬼
気迫るほこらのうしろです。 一刻《いっとき》! 二刻! そして四半刻――。 「....
「地球盗難」より 著者:海野十三
うな気がした。しかしここまで来た上は、なにかを掴まないと引返すことは出来ない。鬼
気迫ると共に、大隅理学士の全身には、だんだんと勇気が燃え上って来た。 小径さえ....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
獄中に於てものした日記や、神戸牧師其他に訴えた手紙を読むと、言々血を吐く如く、鬼
気迫って遂に読み下し得ないものがある。もし前後の事情を少しも知らずして、彼自身の....
「二つの庭」より 著者:宮本百合子
端然と坐り直し、腹からの声で謡った一曲は、小規模であるが精煉されていることとその
気迫で震撼的な感銘を与えた。日本の封建文化の磨き上げから生じた艶、量感が感じられ....
「宇宙爆撃」より 著者:蘭郁二郎
っと読んだ時に感じたばかばかしさというものが次第に薄れて、なんだか、その底から鬼
気迫るようなものをさえ感じて来た。村尾の不安が、事実容易ならん予言のようにも思わ....
「巌の花」より 著者:宮本百合子
いそいで刻下に必要な階級文化のための土台ごしらえを堅めようとする著者のたたかいの
気迫がみなぎっている。そのたたかいの
気迫、抵抗の猛勇な精神は、その情勢の中では「....
「民族の血管」より 著者:中井正一
の声を送ることで、また中央の血も新たになるのである。 私は、この、日に新たなる
気迫が、この『出版ニュース』の連なりの中に新たなる年と共にほとばしり出ることを希うものである。....
「魔都」より 著者:久生十蘭
人気のないこの寂然たる殺人の現場に、寥々と瘠せた男が影のように坐っているさまは鬼
気迫るような気がする。真名古は腹でも切ろうというのではないか。深い憂色を浮かべて....
「花模様女剣戟」より 著者:小野佐世男
なになるぐらいでは、すごい力で刄合せをするのですね」 「本気ですよ。それでないと
気迫がやはりお客様に感じないのです」 馬鹿に静かだと思っていたらラキ子嬢、手ご....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
手の目を食入るようににらんで私は返事を待った。さすがの悪党もすねに傷持つ身、私の
気迫に押されたのか、しばらく無言で私の顔をねめつけていたが、やがて『よろしい。お....