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気鋭
「気鋭〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
気鋭の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「少年」より 著者:芥川竜之介
た。が、万一死なずにいた上、幸いにも教育を受けなかったとすれば、少くとも今は年少
気鋭の市会議員か何かになっていたはずである。……
「開戦!」
この時こう云う声....
「星座」より 著者:有島武郎
り雌伏《しふく》しおるべき時には候わず明治維新の気魄は元老とともに老い候えば新進
気鋭の徒を待って今後のことは甫《はじ》めてなすべきものと信じ候小生ごときはすでに....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
一の美男子だったという評判のうえに、力量かっぷく共に将来の大関とうわさされた新進
気鋭の若相撲でしたから、その醜男と美男子の取り組みという珍奇な手合わせが、珍しも....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
だった。そのような大混乱の元は、なんであるかというと第一に、いつもの演習は、少壮
気鋭の在郷軍人会の手で演じていたのが、本物の空襲のときには、その在郷軍人たちの殆....
「鶴は病みき」より 著者:岡本かの子
た。)麻川氏を惜しむこころ、麻川氏の佳麗な文章や優秀な風采、したたるような新進の
気鋭をもって美の観賞を誤って居るようなもどかしさを葉子は感じたからである。しかし....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
数年来、幾多の新しい劇作家があらわれたのは誰しも知っているところである。 新進
気鋭の演劇研究者の眼から観たらば、わが劇壇の進歩は実に遅々たるもので、実際歯がゆ....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
事局に送られる事になった。 こゝに遺憾に堪えなかったのは、当時の庄司署長が年少
気鋭にしてよくかの如き大事件を剔抉し得たが、惜むらくは未だ経験に乏しかったので、....
「明治の戦争文学」より 著者:黒島伝治
ない。 しかし、この時の独歩の体内に流れていた血は、明かに支配階級に属する年少
気鋭の忠勇なる士官のそれと異らないものであった。だから彼は、陸兵が敵地にまんまと....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
区別のつけようがなかったのであるが、いずれもゲリラ部隊の新聞隊員という活気横溢の
気鋭の士で「名古屋にもちょッとしたコーヒーを飲ませるウチがあるから」と、ワッショ....
「歌の円寂する時」より 著者:折口信夫
である。がら者がわるいので、茂吉のせいでは、ほんとうの処はないのである。 私は、
気鋭の若人どもの間に行き渉って居る一種の固定した気持ち、語を換えて言えば、宗匠風....
「越後の闘牛」より 著者:佐藤垢石
盛りの闘牛だ。 これに対する孫七牛はまだ五歳。今春、横綱格に昇ったばかりの新進
気鋭の若ものである。やはり黒牛だ。この骨格と、肉付きと、毛並みの艶々しさを見て、....
「茶の本」より 著者:岡倉由三郎
らの三年を院の事業の内地での足がために費やし、横山、下村、菱田などいう当時の新進
気鋭の士の協力を獲て、明治中葉の画壇に一新気運を喚起した後、明治三十四年(一九〇....
「層雲峡より大雪山へ」より 著者:大町桂月
死滅也。 往復僅か五、六里と油断して、戻りは宿の提燈に迎えられぬ。塩谷氏は年少
気鋭、歩くこと飛ぶに似たり。誤って深淵に落ちけるが、水泳を心得おるを以て、着物を....
「反キリスト教運動」より 著者:小川未明
なかった反動であるとばかりに考えるのは間違っている。この運動に参加したものは年少
気鋭の学生であり新思想家であるのを見ても、奴隷化した宗教に対する反感と、いわゆる....
「特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
、特殊部落のままで特殊に親しむべく、信頼すべき部落になり、新平民のままでも、新進
気鋭の人民であると云う程の意気を以て、実質を改良するの念が彼らにあって欲しいと思....