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水と油
「水と油〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
水と油の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
。まことに結構な事だが、賢妻を迎えれば迎えるほど双方共苦しみの程度が増してくる。
水と油のように夫婦の間には截然《せつぜん》たるしきりがあって、それも落ちついて、....
「創作家の態度」より 著者:夏目漱石
ぬばかりの書き方のように感じられました。無論ブランデスの評した作家はかくのごとく
水と油のように区別のあったものかも知れない。しかしながら、こう書かれると自然派へ....
「激動の中を行く」より 著者:与謝野晶子
私はこの議論に敬服します。家族制度の精神は一種の小さな党派根性です。他と自分とを
水と油の関係に置いて分離し、新理想主義の極致たる、世界人類を以て連帯責任の共存生....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
はわれわれのだれよりもまさった人です。」
その間にマグロアールは夕食を整えた。
水と油とパンと塩とでできたスープ、少しの豚の脂肉《あぶらにく》、一片の羊肉、無花....
「古陶磁の価値」より 著者:北大路魯山人
なところもないこともありませぬが、だいたい職工的です。これは両方ともそうはっきり
水と油と違うように違うわけのものではありませぬので、これに対して両方に跨いでいる....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
な一つにうごいてきた。けれどその目的をとげ終るやいな、勝者と勝者の仲は、また元の
水と油の遊離をさっそく見せだしていた。今日の家士同士の喧嘩などは、ほんの一例でし....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
だ少弐、大友の二党も、やがて建武新政の両三年を経て来るにしたがって、いつかまた、
水と油の反目をみせだしていた。 元々、九州九ヵ国の諸豪は相譲らぬ対立を持してい....
「融和問題に関する歴史的考察」より 著者:喜田貞吉
の根本たる歴史が明らかになっていなかったならば、いわゆる感情が承知しないで、なお
水と油とを合わせたように、心から、底から、打ち解けて、融和することの困難な場合が....
「日本文化の特殊性」より 著者:戸坂潤
的に異った二つの文化系統に所属する要素として、互いに相反撥したり、一緒にあっても
水と油のように排他的に雑居したり、之を無理に融合させようとすれば和洋折衷風の本質....