水に流す[語句情報] » 水に流す

「水に流す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

水に流すの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
大菩薩峠」より 著者:中里介山
やりましょう」 「水に流して、流れるところまで流してやりましょうか」 「いいえ、水に流すと、流れの末が心配でございます」 「では――」 お雪ちゃんは、この上も....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
奮すると創《きず》にさわる、退屈まぎれに貴様に試験をかけたまでだ、試験問題一切、水に流すから心配するな、そうして、もうそんな七むずかしい問答はやめて、もっと面白....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
心ひそかに御身の帰りこん日を待ち候。御身なくして人生は侘びし。過去はさらりと水に流すべく候。もう一度、彼女は許しを仄めかす手紙を書いた。「尊き最愛の人よ」と....
三国志」より 著者:吉川英治
妻子も、一人として生くることは、不可能だろう。のみならず、百世の後まで、悪名を泗水に流すにきまっている。よくよく賢慮し給え」 呂布は動かされた。それまで黙然と....
私本太平記」より 著者:吉川英治
た」 「いいわけか。そんな作り事を聞きに来たのではない」 「いや、作り事として、水に流す気ならその方が大いによろしい。……あの折は見るに見かねて、ついわしが石を....
年中行事覚書」より 著者:柳田国男
から、元はやはり藁人形などと同じに、神の形代として送り出したものである。 雛を水に流すことは塩尻に相州厚木辺で、古雛を川に流すとて棧俵などに載せ、児女白酒の銚....
大岡越前」より 著者:吉川英治
のではないと思った。 「よしっ、分った。嘆くのは、むりもないが、おれとの約束を、水に流すなどと、狭い考えは、起さぬがいい。――何も、そなたには、罪もないこと」 ....