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水の手
「水の手〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
水の手の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
の危い事を知ったと見え、早や逃げ去った後でした、其処へ丁度此の土地の警察から森主
水の手下が来て、先に消滅した浦原お浦嬢が此の土地の千艸《ちぐさ》屋に潜んで居ると....
「追憶」より 著者:芥川竜之介
大正十三年)の春に故人になった。僕はその二、三週間前に転地先の三島からよこした清
水の手紙を覚えている。 「これは僕の君に上げる最後の手紙になるだろうと思う。僕は....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
いる人々とも闘わねばならなかったのである。ところで、事件の開幕に当って、筆者は法
水の手許に集められている、黒死館についての驚くべき調査資料のことを記さねばならな....
「四条畷の戦」より 著者:菊池寛
武将達が集って、建武中興で一番手柄のあった者は誰だろうと議論があった。各々我田引
水の手柄話に熱を上げて居ると、正成は「それは菊池(武時)だろう」と言った。滅多に....
「ニッケルの文鎮」より 著者:甲賀三郎
しているのだ。私はきっと清水に殺されるに相違ない。もし私が変死をすれば、それは清
水の手にかかったのだ――』 よく覚えていないけれども文章はまあこんな風だったと....
「夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
、どういたすのでございますか。 晃 花にも葉にも露があろうね。 百合 ああ冷い。
水の手にも涼しいほど、しっとり花が濡れましたよ。 晃 世間の人には金が要ろう、田....
「第二菎蒻本」より 著者:泉鏡花
、ひたすら籠城の軍議一決。 そのつもりで、――千破矢の雨滴という用意は無い――
水の手の燗徳利も宵からは傾けず。追加の雪の題が、一つ増しただけ互選のおくれた初夜....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
出かけたり、家へ寄りつかないではしゃいでいることもあるのを以て見れば、どこからか
水の手が廻っているものと見なければならぬ。だが、どこからといって、ほかから来ると....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
一つは新撰組へ救いの手を求むべく、一つは自身、グロテスクの晒しの現場へ出頭して、
水の手の来るまで因縁をつけて置こうとの策戦らしい。 十五 お....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
らず」といった頼もしい連中は、多少の黄金を振りまいている間は集まって来るが、その
水の手が切れれば、雲散霧消することは今にはじめず、外へ遊びに出るにはこの額の傷が....
「山の湯雑記」より 著者:折口信夫
たのは、却てよかった。湯場から一里もさがると、大白部・小白部など言う村があって、
水の手がよいと見えて、谷から可なり高い処に、田地が多く作られて居る。稲は相当に伸....
「潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
ニーベルンゲン――暗い霧の子、|霧の衣、ああ霧だ霧だよ、霧、霧、霧……」 と法
水の手が、頸の廻りをかいさぐると、握った指の間から、すうっと這い出るように海霧が....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
配方が繰出しましてござりまする」
「邸の手配はよいか」
「十分でござります」
「
水の手の支配は、佐川に申し付けえ。竜吐水を、邸の周囲へ置いて」
六十を越したが....
「怪異黒姫おろし」より 著者:江見水蔭
者の手当に廻っていた。 それが秀頼公初め真田幸村等の薩摩落という風説を信じて、
水の手から淀川口にと落ち、備後安芸の辺りに身を忍ばせていたが、秀頼その他の確実に....
「迷信解」より 著者:井上円了
く冬暖かに、奥より勝手向きの便利をよくし、盗賊、火災の防ぎ方を設け、低地の所は出
水の手当ていたし、小破れを繕い、火の用心を大切にして住む家を、すなわち吉相の家と....