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水の都
「水の都〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
水の都の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大川の水」より 著者:芥川竜之介
見るごとに、自分は、あの僧院の鐘の音と、鵠《くぐい》の声とに暮れて行くイタリアの
水の都――バルコンにさく薔薇《ばら》も百合《ゆり》も、水底《みなそこ》に沈んだよ....
「オリンポスの果実」より 著者:田中英光
、山あり海あり、冬景色あり夏景色あり、汽船あり、汽車あり、支那街《シナがい》あり
水の都ナポリありで、ぼくは歩いている中、なにか、サンボリストの詩みたいなものを感....
「竹青」より 著者:太宰治
、流れにしたがっておよそ二ときばかり飛翔して、ようよう夜も明けはなれて遥か前方に
水の都、漢陽の家々の甍が朝靄の底に静かに沈んで眠っているのが見えて来た。近づくに....
「大阪を歩く」より 著者:直木三十五
君に似たかよ、冷たさは、 黄昏時の水の色、 大阪よいとこ、
水の都市 二、高き屋に 登りて、見れば、煙立つ、 都市の心臓《ハート....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
たお濠には違いないが、関八州の水が張りきっているという感じがするね。大阪はもっと
水の都だ――この青葉城に、江戸や大阪のような豊かな水分がありさえすれば、それこそ....
「北支点描」より 著者:豊島与志雄
じっと耳を傾けるのは、日支人にとって嬉しいことである。 * 済南は
水の都とされている。泰山山脈の地下水が此処に豊富に噴出して、黒虎泉となり※突泉と....
「レモンの花の咲く丘へ」より 著者:国枝史郎
殿の下まで行き、公子を見上げ) 女子 若様! 公子 (聞こえぬものの如くに歌う)
水の都の人魚は、 人のなすなる恋の道 女子 若様、若様! Fなる魔法使い (楽器....
「霊廟」より 著者:永井荷風
の喧騒から逃れて路易《ルイ》大王が覇業の跡なるヴェルサイユの旧苑にさまよい、『噴
水の都』〔La Cite' des Eaux〕 と題する一巻の詩集を著《あらわ》....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
て、
詰まりどこまでも無駄骨折だ。
生活には波の方が余計役に立つ。
お前を常世の
水の都へ連れて行くのは
変形の神の鯨だ。
(変形す。)
そりゃ....
「どら猫観察記」より 著者:柳田国男
得るのである。人と猫との間柄の次第に※離して行くのは当然である。 ヴェネチヤの
水の都で、ダニエリの旅館に久しく遊んで居た頃、番頭が何処かのおばあさんに話して居....