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「水上警察〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

水上警察の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
大阪万華鏡」より 著者:吉行エイスケ
い横顔を藍色の夜にあらわした。河水に向って明滅する大電気時計が赤色に染められて、水上警察の快速巡航船が、女の小指のような尾を引いて光の纒綴《てんてつ》の下を通り....
根岸お行の松 因果塚の由来」より 著者:三遊亭円朝
して心配しているのに彼女《あいつ》は、あの仲間にはいって笑っているかも知れんと、水上警察の巡廻船に注意いたしつゝ、そっと首をあげまして石垣につかまり、伸びあがっ....
放浪」より 著者:織田作之助
一軒一軒飾窓を覗きまわったので疲れ、ひきかえして戎橋の上で佇んでいると、橋の下を水上警察のモーターボートが走って行った。後から下肥を積んだ船が通った。ふと六貫村....
河明り」より 著者:岡本かの子
口々に何やら判らない言葉で怒鳴った。舷で米を炊いでいる女も、首を挙げて怒鳴った。水上警察の巡邏船が来て整理をつけた。 娘は滅多に来ないで、小女のやまというのが....
蟹工船」より 著者:小林多喜二
「会社のオッかない人、船長、監督、それにカムサツカで警備の任に当る駆逐艦の御大、水上警察の署長さん、海員組合の折鞄」がいた。 「畜生、ガブガブ飲むったら、ありゃ....
縮図」より 著者:徳田秋声
道に通じたところで水の流れがあり、上潮の時は青い水が漫々と差して来た。伝馬や筏、水上警察の舟などが絶えず往き来していた。伝馬は米、砂糖、肥料、小倉石油などを積ん....
上海された男」より 著者:牧逸馬
の執着が彼を臆病にしていた。 「はっはっは――」と一運《チイフ》が笑い出した。「水上警察と傭船会社《エイジェント》からの無電《ワイヤレス》で船が呼戻されたのだぞ....
豆潜水艇の行方」より 著者:海野十三
くらい川の面には、このだるま船の行く手をさえぎるものもいません。 「しめた。水上警察も、こっちに気がつかないらしい。さあ、どんどんいそげ。本船じゃ、まってい....
」より 著者:ディモフオシップ
八分たっていたそうで、すっかり水を含みまして、沈みかかっていたそうでございます。水上警察がそれを見付けて、すぐに非常号音を鳴らします。すぐに電話で潜水夫を呼び寄....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
欄干の下に、一日の生活を開始した。検疫を迎える小梯子の周囲は、黄色い旗をかざした水上警察艇と、一刻も早く上船しようとする土人の両替舟とで、水の見えないほど詰って....
沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
した。こうして一隻の運送船は闇に姿を隠したのである。 程経て水上を巡邏している水上警察署のモーターが何気なくその辺へ差しかかった時、主のない二隻の支那船が波に....
あなたも私も」より 著者:久生十蘭
けて、運転手になにかささやいた。三丁目のほうへ行くのだろうと思っていたら、反対に水上警察のほうへ走りだした。嫌な予感がして、サト子は、われともなく筒ぬけた声をだ....
放浪」より 著者:織田作之助
一軒々々飾窓を覗きまわったので疲れ、ひきかえして戎橋の上で佇んでいると、橋の下を水上警察のモータボートが走って行った。後から下肥を積んだ船が通った。ふと六貫村の....