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「水墨画〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

水墨画の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
画室の言葉」より 著者:藤島武二
ことは非常にいいことであると思う。 私の家の書斎にはいま新羅山人筆の柿と目白の水墨画の複製を額に入れて掲げてあるが、この絵には次のような画題が書いてある。 ....
美の日本的源泉」より 著者:高村光太郎
薄如何にかかっている。 藤原期の仏画 今日、日本画の特長を人が語る時多く水墨画の美を挙げる。外国人が最も心をひかれるのも水墨画であるという。現にさき頃仏....
鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
三年頃ですから、兄は十七、八、私は十ほど年下で七つ八つ位でしょう。その頃兄は頻に水墨画に親しんでいられました。私の学校通いに被ったあじろ笠に、何か画かれたのもそ....
古寺巡礼」より 著者:和辻哲郎
たような直線と直線に近い曲線とが全体を形造っているのではあるが、同時にまた簡単な水墨画に見るような自由なリズムの感じもある。 天人は琵琶を持って静かに蓮台の上....
能面の様式」より 著者:和辻哲郎
に作者の生が現われるのである。そのためには表情が殺されなくてはならない。ちょうど水墨画の溌剌とした筆触が描かれる形象の要求する線ではなくして、むしろ形象の自然性....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
春の曙 雨そゝぐ花橘に風すぎて山ほとゝぎす雲に鳴くなり これは絵画的といっても、水墨画や鉛筆画のようなものではない。かなり美しい色を厚くつかった大和絵風の屏風の....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
何も頭になかった。 多少の思いは、皆、真っ黒な墨にこめて、白紙の上へ、一|掃の水墨画として吐いてしまった感じである。――その画もわれながら、今朝は気もちよく描....
私本太平記」より 著者:吉川英治
この風流ではなく、功利的な消閑なのだ。こんどは細ながい筥からこれも元の舶載らしい水墨画を解き出して、壁にかけ、脇息に倚って、ながめ入った。 ところへ。 召次....
随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
た、あの東洋画独味の墨の絵――溌墨を以て自然に溶け入ろうとする心の絵――呼んで「水墨画」というものである。 それまでの純大和絵的なもの、仏画系の様式は、宋元以....
随筆 新平家」より 著者:吉川英治
りであった。 あんな田舎が大阪の中に残っていたのも意外だが、こんな静かな、足利水墨画の中に立ったような残景がここにあるのも意外であった。もし数艘の小舟に、唐風....
小説のタネ」より 著者:吉川英治
いてみたいと思ってる宿題です。ついこの間も、白木屋で、博物館と毎日主催の「墨蹟と水墨画」の展観があったでしょう。あの中に一休のじつにおもしろい墨蹟がありましたよ....