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「水売り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

水売りの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
箕輪心中」より 著者:岡本綺堂
六月の土用も明けて、七月の秋が来た。 きょうは盂蘭盆の十三日で、昼の暑さはまだ水売りの声に残っているが、陰るともなしに薄い日影が山の手の古びた屋敷町を灰色に沈....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
が焼けついて、かげろう燃える町中は、行き来の人も跡を断ち、水い、水い、と細く呼ぶ水売りの声のみがわずかに涼味をそそるばかりでした。 「ほほう、いかさまゆうべも水....
新版 放浪記」より 著者:林芙美子
子供のように涙が湧《わ》きあふれて来て、私は地べたへしゃがんでしまうと、カイロの水売りのような郷愁の唄をうたいたくなった。 ああ全世界はお父さんとお母さんでい....
江戸か東京か」より 著者:淡島寒月
、白玉と三盆白砂糖とを出してある。今の氷屋のような荷です。それはズット昔からある水売りで、売子は白地の浴衣、水玉の藍模様かなんかで、十字の襷掛け、荷の軒には風鈴....
放浪記(初出)」より 著者:林芙美子
た空を私は見上げた。 悲しい涙が湧きあふれて、私は地べたへしゃがむと、カイロの水売りのような郷愁の唄をうたいたくなった。 あゝ全世界はお父さんとお母さんでい....