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「水影〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

水影の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
春は馬車に乗って」より 著者:横光利一
中の鈍い亀の姿を眺《なが》めていた。亀が泳ぐと、水面から輝《て》り返された明るい水影が、乾いた石の上で揺れていた。 「まアね、あなた、あの松の葉がこの頃それは綺....
流行暗殺節」より 著者:佐々木味津三
三 どの位|経ったか、――それっきり河原は、音という音が全く死んで、そよとの水影さえも動かなかった。 逃げた影もおそらく遠くへ、と思ったのに、しかし突然、....
艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
飛出すが、あまり遠くへは行かないで、きっとまたそこらの砂の窪みに落ちつくものだ。水影に透してじっと見つめていると、海老は尻尾から先に、浅く砂や藻草にもぐって、や....
上海」より 著者:横光利一
分と同様、欄干からぼんやり泥溝の水の上を見ているのだ。水の上では、朝日がちらちら水影を橋の脚にもつらせていた。縮れた竿の影や、崩れかけた煉瓦のさかさまに映ってい....